今回は、粘着ラバーキョウヒョウに日本製テンションスポンジを搭載した、キョウヒョウプロ3ターボオレンジを紹介します。
日本製スポンジが使いやすさをプラス
トップシートを見た限りでは、ノーマルのキョウヒョウプロ3となんら変わりがありません。変化があるのはスポンジです。鮮やかなオレンジ色のスポンジで、日本製である証の日本語が焼き付けてあります。ノーマルよりも柔らかく、弾力を感じます。
打球感からです。ノーマルよりは柔らかく感じますが、中国ラバーですので硬いです。トップシートの変化はありませんので、硬さの緩和はごく一部の範囲です。
スイングは中国選手の打ち方を真似ます。今までドイツ系のテンションや日本製のテンションラバーや高弾性ラバーのように、ラケットの角度を寝せてしまうと、ラバーのボールの持ちが少ない硬いラバーでは、ボールはネットへ一直線です。打球面は直角に近い角度で、ボールとフラットに当たるようにして、弾く打ち方をしなければなりません。これは他の中国ラバーと同様です。今までキョウヒョウの使用歴があれば、少し弾む分打ちやすさは感じますが、スピンだけを追い求めてテンションラバーからの変更を考えるのであればやめたほうがいいでしょう。全く別物のラバーです。
バックに使うには非常に難しいが、意味はあるかもしれない
スイングスピードの速い選手で、どのような球が来てもしっかり振り抜けるという人にしか使えないラバーです。中途半端にスイングを止めてしまえば、ボールは失速しネットミスとなります。ボールをしっかり弾ける選手は、中国ラバーを使うことで、スピン性能が加わり、ボールが重くなり有効です。擦るというより弾く方がオートマチックにスピンがかかり、いいボールが出ます。
私はこのラバーを1ヶ月使い続けました。それまではファスタークG1をつかっていましたが、一度キョウヒョウプロ3ターボオレンジへ変更し、その後V15 スティフへ変更、現在は剛力快速です。バックでの使用です。もともとあまりバックは得意ではなく、前陣でプレーするのですが、ブロック中心で攻めることが出来ず、バックドライブもスピードが無く武器にはなりませんでした。
そこで、バックバンドのスイング改造のためにキョウヒョウを使いました。被せ気味だったスイングを、前に振り抜ける弾ける角度まで被せるのを抑制し、弾く、擦るのメリハリをつけるためです。今まで入っていたバックはまるで入らなくなりましたが、キョウヒョウに合わせてスイングを変え、ボールとの接触の仕方も改善しました。1ヶ月使い続けてスピードのあるバックバンドを覚えて、テンションラバーに戻しました。
キョウヒョウで入るようになったスイングは、ドイツ系テンションでも同じスイングでボールは収まります。キョウヒョウを使う前のバックバンドとは雲泥の差で、バックを武器として使えるようになりました。私にとって試合で使えるラバーではありませんでしたが、しっかりボールを捉えて、しっかりスイングしないといけないキョウヒョウは、苦手の克服にはいい薬でした。今ではバックが得点源になっています。
非常に使いにくく、高いレベルを要求されるラバーですが、今のプレーレベルからひと段階上げるために、難しいラバーを使うことは、基本に立ち返り成長のスピードを加速させてくれるエッセンスになるかもしれません。同じ方法を伊藤美誠選手もやっていたようです。中国ラバーの使い方として新たな発見が出来たラバーでもありました。
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