ジャパントップ12 観戦記

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卓球

2019年3月3日に、宮城県のカメイアリーナ、仙台市体育館で行われた、卓球のジャパントップ12を観戦してきました。

フジテレビではゴールデンタイムに卓球の放送をしていたので、ご存知の方も多いかもしれません。仙台で、世界トップレベルのプレーを見る機会は、これを逃すと一生無いかもしれないと思ったので、思い切って、アリーナ席へ突撃しました。

男子準々決勝からの観戦です。

森薗選手 対 吉村選手

両者攻撃的な卓球ですが、プレーフェースが前と後ろで比較でき面白い試合でした。台上から前陣攻撃の森薗選手に対し、中陣から後陣で、フルスイングのパワー卓球の吉村選手。今回は吉村選手に軍配でした。

やはり大きな体と手足が長い選手は、積極的にパワー卓球をするべきでしょう。台上プレーはシンプルにストップもしくは軽く払ってから持ち上げさせて引き合うと言った、広くワイドに大きな卓球をしていいのだと思います。持って生まれたポテンシャルは最大限に使うべきです。速筋を鍛えて、スイングスピードを上げて、大きな動きに対応できる体感も重要ですね。

吉村選手を見てみると、筋骨隆々です。綺麗に引き締まって、力強く動く筋肉がこの卓球の支えだなと感じました。腕と言うよりは足腰がものすごく強い。なので、広いスタンスでも細かくステップできて、ボールに対して微調整ができる、このような卓球でした。プレー中は森薗選手とほぼ目線は同じ、低く広く構えて、早く動く。これが体格のいい大型選手に必要な要素ですね。背が高いから目線も高いでは卓球はできません。卓球台の高さは一定で、視覚はボールの弾みに合わせるしか無いのですから。

敗れた森薗選手ですが、試合後は熱心にファンサービスしていたのが印象的でした。サインにも長い時間かけて対応していましたね。Tリーグも出来上がり卓球が興行として成り立っていくためには、このように一人一人の選手のプロ意識も重要だなと感じました。

次は観戦に行った目的の一つ、平野美宇選手 対 伊藤美誠選手の準決勝です。

鮮烈な全日本優勝から平野美宇選手の大ファンになってしまい、あの卓球をしたいと日夜研究を重ねております。先日もTリーグで観戦しましたが、さらに近い場所で、伊藤美誠選手との対戦ということもあり楽しみにしていました。

結果としてはゲームオールまでいき、最後は伊藤美誠選手に軍配。結果はどうあれとてもいい試合でした。テレビでは2ゲーム目がカットされていたようですが、あれは全部放送して欲しかったですね。

まず感じたのは、平野選手が体の軸で打つのに対し、伊藤選手は足の蹴りで打っている点です。どちらもパワーもスピードも申し分ないですが、速さという面では、極端にバックスイングの小さい伊藤選手の方が、コンマ数秒、打ったボールが相手に届くまでが早いです。そして足の微調整も早い。常に歩いているないしダッシュしているくらい足を踏んでいます。これが細かい微調整になっていて、体幹が崩れながらも無理やり入れるというボールは少なく、しっかりボールの後ろに入り込み、小さく早くスイングしている。派手さは少ないですが、マジックを見させられているような、見たことのない弾道のボールが飛んでいきます。

そして表ソフトの使い方が秀逸ですね。弾く、かける、押す、流すが明確で、引き出しがとてつもなく多い。さまざまなボールが来るので打たれる側はたまったもんじゃないと思います。ただこれ、表を使う側にもデメリットがあって、角度が合わなくなるんです。いろいろやろうとすると、一番良かった角度が分からなくなる。途中失速したのはその辺りもあるでしょう。

平野美宇選手は以前に比べると、体全体を使ったラケットの引き込みからドライブまでの一連の動作に、ズレが出ているような気がします。綺麗にクルンと回っていたのが全日本の時、それが、戻りを早くするためなのか、足と上半身と腕の動きが一体化されてない、なのでフォアの速さがなくなってしまったのかなと。バックも足の微調整がなくなってしまったので、スイートで打てるところが少なくなり、ミスが目立つようになりました。でもメンタルは少しずつ改善しているようです。もっともっと自信を持って、楽しく卓球できると戦績も付いてくるのかなと思います。世界選手権に期待です。

女子のもう一つの準決勝は一つ飛ばしまして、

男子準決勝、水谷選手 対 丹羽選手、これが一番見たかった。本日の私のメインイベントです。丹羽選手はずっと追いかけ続けた前陣速攻型の神です。どんなプレーをするのか目に焼き付けなければ。

ディグニクスの弾道とv15エキストラの違いも出てきそうな楽しみな戦いです。

試合は水谷選手に軍配。惜しかったけど水谷選手もかなり良かった。

まずディグニクスから。以前までのテナジー05と比べると、明らかにコートに深く刺さります。弧線が高く安定するのも見えますが、ドライブ回転が弱めでも、しっかりエンドラインに収まる、そしてそこから跳ねるという弾道。しっかり擦れるタッチのある方には、これから主流になるラバーでしょう。山がしっかりできる、これは小さくても大きくても同じで、安定して打ち返せるのは水谷選手の戦い方にあっていますね。逆にブロックなどの回転量が下がったり、振れない局面の時に、うちごろの玉が上がってしまっていることも見られました。この辺りはラバーとの慣れもあるのでしょう。

対して丹羽選手の高速卓球のお供、v15エキストラは相変わらずのじゃじゃ馬ですね、裏の弾道ではありえないでしょうというくらい、深く鋭角にボールが刺さります。ノータッチも多かったですけど、前陣ブロックが、鋭角に入ってくるドライブに対し高さが足りなくてネットミスというケースが多かったですね。弾くもこするもやりやすそうで、カットブロックのような意表を突いた攻撃もオーケーです。自分も使ってわかりますが、このラバーは振ることが大事です。中途半端にラバー任せにするとただの棒球、なので、メチャクチャでも振る、そうすると入ります。

そして丹羽選手の驚きは、予備動作の少なさです。バックスイングという概念はないですね。ボールが打たれる場所に、勝手にラケットフェースが動き、そのまま前に降り出す。ラケットは常に体の前にあり、腕だけでのバックスイングはとらないということが見ていてわかりました。これは平野選手にも言えますが、バックスイングをしているように見えるのは、前習えをしながら腰が回転しているだけで、手の力で引いてるわけではないということ、そのため、台からボールが出る瞬間には、余裕でラケットが間に合っていて、それを振り込むだけという以外にシンプルにスイングをしていました。

バックバンドに関しては、打球した後に前方に倒しこむのが普通だと思っていましたが、打球前も打球後も、フェース角度が変わらない、ラケットの逃しの方向で、ボールをコントロールしているのが見て取れました。天性の才能もあるのでしょうが、小さな子は丹羽選手のように強いメンタルと、思い切りの良さ、コンパクトなプレーを心がけるといいですね。ベンチコーチなしで戦っていた丹羽選手。サイン対応も素敵でした。また好きになってしまいました。いただいたサインは大事にします。

ちょっと長くなってきたので一時ここまで。また機会があればやっていきます。

テレビではわからない、ここの体の使い方と戦術をまだまだ勉強しないといけないなと思いますし、子供たちに教えることがどんどん増えていきます。

いい刺激になりました。選手の皆さんありがとうございました。

いろいろ用具に触れることもできたので、次回はレビューをお送りします。

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