今年の全日本ジュニア女子の優勝者、出澤選手のTリーグ参戦が決まりました。所属はトップおとめピンポンズ名古屋、鄭 怡静、森薗 美咲、安藤 みなみらが所属するチームです。
名古屋の昨シーズンの成績は4チーム中最下位と、奮いませんでした。今期の浮上に向かってのチームの立て直しも必要となってくるでしょう。
出澤選手はシェーク異質攻守型でも珍しい、フォア表ソフト、バック粒高の選手です。
使用用具は、ラケット・剛力 フォア・vo102赤厚 バック・カールph黒OXとなっています。
今までのシェークバック粒高の選手と大きく違うのが、変化重視のバックハンドではなく、攻撃の要素が多いことです。打てる粒高を称するカールphを使い、バックブロックやショートだけでなく、パチンと打っていって、粒高一枚ラバーながら、バック表ソフトのような戦い方をします。
変化ショートて揺さぶってチャンスボールは表ソフトのスマッシュで一撃、バックにつなぐとテンポのいいバックハンドがナックルで飛んでいきます。
全日本一般の部では、伊藤美誠選手に敗れ、15位となりましたが、裏ソフトドライブ主流の現代卓球において、表ソフトと粒高でここまで成績を残せるのは驚異的です。
順風満帆な卓球人生のようにも見えますが、中学時代に四天王寺中学〔ミキハウス〕に所属するも、体力不足と周囲のレベルの高さに挫折し、地元茨城に戻って卓球を作り直したとのこと。
現役高校生でのTリーグ参戦は、日本の卓球界においても喜ばしいことですし、プロリーグに若い頃から所属して、高いレベルと世界のプレーに揉まれることにより、レベルアップもはかられるでしょう。
女子でも裏ソフトドライブが大勢を占める中で、彼女の異彩なプレーが、どこまで花開くのか見ていきたいと思います。
卓球界のトッププロの常識である裏ソフトは、万能ではありますが、プラスチックボールに変わった今、徐々に風穴が開きつつあると思います。かつてのスピードと回転量〔パワー〕で押し切れた時代は終焉を迎えるかもしれません。用具の選択が多彩で面白い卓球の時代を、また取り戻すため、出澤選手の活躍に注目していきたいです。
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