中学生の卓球指導をしていると感じるのが、コーチから指導されて思い描いている動きと、本来の自分の動きが合っていないことが多いなと思います。特に、体の軸を作らせたり、スイングの形を作るときに、思った動きと違う動きになってしまっていると、上達も遅くなります。
よく、サービスが切れないと相談に来る生徒が多いので、iPhoneのスローモーション機能を使って、サービスを出しているところを撮って見せてあげました。大体のサービスが切れない原因は、自分でラケットの水平を保ってボールに当てているという思い込みがあって、実際にはバックスイングをとったときにラケットの面が立ってしまい、ボールの底を捉え切れずに押し出してしまうのが、切れない原因です。20年前であればビデオカメラをセットして、スローで見るためにはデッキにつないで、コマ送りしなければなりませんでしたが、今はスマホ一つでなんでもできます。
スイング形を作るときや、何度言っても直らないときには動画を撮って見せます。すると自分が変な動きをしているということに気がついてくれます。思い描いている上手い選手のプレーと、自分の思い描く自画像が同じであると言う思い込みから変な癖や、プレーの質の悪さが生まれます。これは一度見せないと治りません。ダンスレッスンをするときに、鏡の前で踊り続けるのと同じです。全身の動きが見えていることで、想像と現実の補正ができるようになるのです。
場合によってはコーチが言うより早く直せる場合もあります。試合のビデオだけでなく、練習でもビデオを効果的に使うことで、普段から質の高い練習ができるでしょう。
前回の記事でも書いた通り、ビデオを見るときは、体の一部ずつを取り上げて確認します。いきなり全体的に確認すると、どこがおかしいのか気付かずに終わってしまいますので、分析は必ず体の部品ごとです。
スマホの普及でいつでもビデオカメラを持ち歩ける時代になりました。長回しの動画もいいですし、サービスを横から失礼しますスローモーションで撮ったりして、研究をすることが容易にできますので、選手もコーチも、スマホを活用しましょう。
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