2021年9月9日 追記・編集
シェークフォア表ソフト、バック裏ソフトの異質型を続けて20年超、ここまで使ってきたラケットはほとんどが7枚合板です。カーボンや、インナー特殊素材なども試しましたが、結局は7枚合板に行きつきます。今回は、私のラケット変遷から、なぜ7枚合板ラケットが異質型に好まれるのか、考えていきます。
特殊素材を使わないほうが、表ソフトが素直に効く
トップが選手の中でも、シェークフォア表の塩見真希選手、バック表では前田美優選手、梅村優香選手など、7枚合板+表ソフトの選手は多くいます。伊藤美誠選手はカーボンラケットを使用していますが、昔から表ソフトや粒高の選手は、純木材の7枚合板が多いです。
ちなみに、両面裏ソフトでも比較的前陣でプレーする選手が、7枚合板を好む傾向もあります。丹羽孝希選手が代表的な例です。
私自身は、卓球を始めて半年程度でフォア面で表ソフトを使うようになります。初めは両面裏ソフトでしたし、その時期には、「エクスター」「プリモラッツ」と言う、今は廃盤の5枚合板を使っていました。
表ソフトを使用するようになって、初めはコルベルやプリモラッツに貼り付けて使っていたのですが、どうにも球持ちが良すぎて、表ソフトを活かすには、柔らかく使いにくいラケットでした。そこで当時のコーチの勧めで手にしたのが、「クリッパーウッドWRB」です。当時はヤサカから販売されており、現在のものよりも板厚の薄い7枚合板です。
WRBシステムにより軽量かつ重心が先端よりになり、ラケットの重さを感じながらスイングすることができます。また、スティガの7枚合板の絶妙な硬さと弾みのバランスが心地よく、学生卓球の引退までこのラケットを使い続けました。
途中、弾みや硬さを求めて、プリモラッツカーボンや、当時新商品として出ていたアリレートカーボンのラケットを試打しましたが、特殊素材の硬さが、表ソフトの良さを消してしまい、さらに打ちにくいとあって、試してはクリッパーウッドに戻ると言う繰り返しでした。途中38ミリボールから40ミリボールへの規格変更がありましたが、ラケットは変更することなく、そのまま使い続けます。
社会人になり、卓球を再開した時に、多くのルール変更の波に飲まれます。グルーイングの禁止、プラスチックボールへの変更、これが大きな影響がありました。
学生時代はスペクトルスピードとマークV皮付にグルーイングしていたので、弾みもしっかりあったのですが、もはや時代遅れのラバーたち。弾む接着剤無しでは使えません。
そこでテンションラバーを表ソフト、裏ソフト共に使い、クリッパーウッドのまま継続して使っていたのですが、昔のような感覚になりません。
そこで試したのが、クリッパーCR WRBです。同じスティガのラケットで、クリッパーウッドにCRシステムを使い弾みを増したモデル。打球感は良かったのですが、今までコニックグリップというマニアックなグリップ形状のラケットばかり使ってきたのが仇となり、コニックグリップが激減した現代において、時代の波についていけず、ストレートグリップのクリッパーCRを使っていたのですが、グリップが好きになれず、またコニックグリップを探す旅に。
ここで出会ったのが、クリッパーCCというラケットです。現在はスティガのHPに載っていないので廃盤なのでしょう。このラケットに一時期コニックグリップが存在したので購入しました。こちらは合板の中にカーボンパウダーを混ぜた一品。弾みもよく、グリップも馴染んだので長く使いました。
いずれにしてもスティガの7枚合板を使ってきた私、もはや表ソフトには7枚合板という先入観もあるのかもしれません。
ここでフォアのスピードテンション系表ソフトを、アタック8 53度M粒 変化系表ソフトに切り替えて、前陣攻守型となります。
この時クリッパーCCの弾みの良さが必要なくなり、硬いスポンジの表ソフトのため、ラケット側にしなやかさと、球持ちの良さを求めるようになります。カーボンパウダーはもはや不要でした。
ここで現れるのがニッタクの剛力です。
板厚薄めがいい
このように、フラフラと旅をしながら剛力までたどり着くのですが、さまざまなラケットを使ってきた中で、表ソフトとの相性を考えると
- 7枚合板
- 特殊素材ではなく純木材
- 板厚が薄め
という3点が相性のいいラケットの共通点だと思います。7枚合板でも板厚が厚いラケットでは、あまり気持ちのいい打球感にならない印象です。
事実、昔のクリッパーウッドの板厚は6.3mm、現在は7mmになっており、新バージョンを使った時に、しなりの少なさと、球持ちの悪さに同じクリッパーウッドなのかと疑ってしまいました。
ボールとの設置面積が少ない表ソフトでは、よりボールを打った時の手に響く感触や、打感から得られる情報量をラケット側に頼る部分が多くなります。
そこでラケットまで鈍感なものになってしまうと、打っているのか、もしくはラケット側に打たされているのかわからなくなりますね。
特殊素材や板厚の厚いラケットでは、その情報量が少なくなる傾向にあると思います。
また、純木材で板厚の薄いラケットは、しっかりしなり、ボールを捕まえる感覚が大きいのも特徴です。それを極限まで高めたのが、剛力だと思います。
個体差が生まれやすい7枚合板の純木材ラケットでは、同じ品名のラケットでも違いが大きく出てきます。天然資材を使っているので仕方ないことですが、色々と試してみて、これだ!と思うラケットがあったら、絶対にそのラケットを手放さないようにしましょう。
シェーク異質には、小さな誤差でも死活問題になります。いいラケット選びをして、表ソフトの性能を120パーセント発揮させましょう。
コメント
表ソフトではやはり7枚合板が良いですか?
現在はアバロックスp500と言う5枚合板を使っているんですがイマイチスピードがでなくてあんまり飛ばなくて使い辛い印象です
相手にドライブを打たさせたら反発力を利用出来て早い打球がだせるんですが相手が下回転をした来たに対して打つと威力が無くてスピードが出ない印象です
そこでスピードアップの為に7枚合板と考えているのですが如何でしょうか?
使用されているラバーにもよりますが、表ソフトのスピードの出ない要因は、球離れが悪いということに尽きるでしょう。裏ソフトよりもスポンジ硬度が柔らかい表ソフトは、スポンジに食い込みにくい構造ですが、裏ソフトと同じくらいボールを持ってくれます。
パチパチと球離れよく弾きたい場合は、柔らかい合板が多い5枚合板のラケットよりも、7枚合板の方が硬くなり、弾きは良くなります。
木材によっても変わるので、硬めの木材の5枚合板を使ってもいいでしょう。
単なるボールのスピードアップはラバーの厚さを厚くしても可能ですが、テンポの決め手になる球離れは、ラケットとラバーの硬さが鍵になります。素の状態のラバーを貼っていないラケットでボールをついてみて、カンカンと高い音がするラケットを選ぶと硬めのラケットに出会えますよ。
あれから続けて行き着いたのがスワットでした
僕はスタイルはペン粒なのでまず第一に粒高を優先させたいです
最初はアバロックスp500使っていたんですが結局飛ばない為に使い辛い印象でした
で威力向上の答えが7枚でした
ペンで尚かつ薄くて球持ちがあり7枚、純木材を満たす用具がスワットに行き着きました
そして粒高使うと予想以上に強い回転が来ない為に表ソフトがあっています
その為にトータルバランスを考えてスペクトルノーマルに行き着きました
ヘキサーピップス+も一時期使いましたがあれは前陣速攻であっている気がします
特に守備の面で単純にラバー自体が弾むから抑えきれない
止めてナックルも出せるけど手っ取り早く点数を稼ぐには打った方が早い
だからヘキサーピップス+は剥がしてしまいました
あと以外とスペクトルノーマルでも投げ上げサーブを駆使すればキョウヒョウ使いにも渡り合えますよ