アタック8(アタックエイト)徹底分析 【卓球ラバーレビュー】

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ラバー

2021年7月9日 加筆・修正・情報更新

アームストロング社の看板商品、アタック8。商品種類が多く、どれを選べばいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
使ってみたい、だけど周囲に使っている人もいないという方に、アタック8をほとんど全種類、使用したことがある赤井福が、アタック8の徹底分析を行っていきます。

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おそらく、単一ラバーでは世界一の種類数

私は、フォア面に表ソフトラバーを貼る、前陣攻守型のプレーヤーでした。学生の時には、フォア面に攻撃力を求め、スペクトルやら回転系の表ソフトを多く使っていましたが、大人になってからは、相手をブロックで苦しめるために、アタック8を好んで使っていました。


好んで使っていたのは、
アタック8 EXX PZC SP(M粒のみ)厚さ中
アタック8 48° M粒 厚さ中
アタック8 53° M粒 厚さ中

です。変化を多く出したかったので、厚さは中で使用することが多いです。

攻撃のしやすさを高めるならスポンジを厚くするといいでしょう。

基本的には、フォア面でのロング打ち、スマッシュ、ブロック、台上処理、ドライブ
反転してバックでのブロックと台上処理について使用感をまとめていきます。
上記3枚のほかにも
アタック8 40°(ノーマル) M粒 厚さ 中・厚
アタック8 43°スーパーアイバージョン M粒 厚さ 厚
についても触れていきますね。

変化攻撃用とあるが、攻撃に使うには難しいラバー

まず、アタック8を使うにあたっての重大な注意点をお伝えします。

変化系表ソフトと通常の表ソフトのいいとこ取りという感覚で使用されることはやめましょう。

基本的には変化で相手を幻惑させて、裏ソフトを貼っている面でとどめを刺すという形がベストです。一般的な変化系表ソフトや粒高ラバーよりは少しだけ攻撃しやすくなっていますが、真っ当に攻撃するなら、普通の表ソフトを使うほうが、はるかに上達は早いと思います。

打ちやすさを求めていくと、M粒ではなく、L粒を使用したり、スポンジの厚さを厚くしていく方法がありますが、どんどんとアタック8の独特なクセ球は少なくなります。ここを追求していくと、最終的には少しだけ打ちにくいけど、大した変化もでない中途半端なラバーになってしまうので、アタック8を使用する際には、まずM粒、スポンジ厚は中で試してみるといいでしょう。

アタック8のスポンジ硬度は、ノーマルスポンジの40度、41度、43度、テンションスポンジの48度、53度があります。スポンジの厚さは、超薄・極薄・薄・中・厚・特厚です。粒の種類はM粒とL粒の2種類。

ということは、スポンジ硬度の違いで5種類、スポンジの厚さで6種類、粒の違いで2種類=合計60種類・・・。考えるだけで頭から湯気が出てきますね。

これに加えてエネルギー内蔵シートを搭載したEXXが一枚ラバーとソフトラバーで合計7種類、エネルギー内蔵シートに25度の軟質スポンジを搭載したPZCが5種類です。アタック8と名の付くラバーは、全部で72種類ということになりますね。

スポンジ硬度が高くなればなるほど、ボールの変化は大きくなり、ナックルボールの発生頻度も高まります。しかし、ラバーへの食い込みが大きく減るので、特に上回転のボールを軽くカウンターしようものなら、ポトンとボールが落ちる状況になります。柔らかくなると打ちやすくなりますが、ナックルボールの質は落ちていきます。

スポンジ硬度が25度のEXX PZC SPは、打球している側も、ボールを受ける側も、大きな苦労をしません。ほとんど普通の表ソフトですね(硬式で使った場合です)。このラバーはラージ用と割り切ったほうが良いでしょう。

まずはオーソドックスに40度を使用するか、最近のドイツ系の表ソフトを使っていて、少し硬めの打球感が好きだという方は、43度あたりがちょうどいいのではないでしょうか。

硬度がかわると別物になる

アタック8の持ち味は「ナックルボール」「変化サーブに対するレシーブでの幻惑」の2つです。

この持ち味を一番に発揮するのは「53度のM粒」で、スポンジ薄めとなります。
しかしながら、この53度はめちゃくちゃ大変なラバーです。表ソフトの53度は、裏ソフトとはわけが違い、本当に木べらで打っているのかという打球感になります。スポンジへの食い込みは皆無と言っていいでしょう。

アンチラバーを使ったことがある方、思い出してみてください。トップシートからスポンジまで、カチンコチンのあの打球感を。53度のアタックエイトは、その感覚に近いです。ロングを打つと、球はネットへ吸い込まれます。OX(一枚ラバー)の方が余程打ちやすいですね。本当に前陣で粒高のように使うのであれば使えなくはないですが、非常に難しいラバーです。

ラバー硬度を少し下げて48度にすると、ボールを掴む感覚が出てきます。男子の腕力があるタイプ、スイングスピードが早く、ラバーにボールを食い込ませることができる人なら、スマッシュもドライブも鬼のナックルが飛んでいきます。またレシーブも回転の影響を受けることが少なく、フリックしやすいのも特徴です。男子選手でスイングスピードを乗せられる選手には48度がいいでしょう。

スーパーアイバージョンと呼ばれる43度と41度は、変化と攻撃のバランスが取れたラバーです。フォア面に使うなら、43度のスポンジ厚め、バックなら41度の中あたりでも、アタックエイトの良さを感じながらつかえるのではないでしょうか。

通常硬度の40°は、アタック8の入門編です。バック表の女子選手やペンのフォアなど、とりあえずここからスタートしましょう。程よくナックルが出て、程よく攻撃しやすく、ブロックも自然とナックルが飛びます。

しかしながら40度でも普通の表ソフトに比べると打球感は格段に硬いです。一般に表ソフトのスポンジは30度から40度が多く、40度は硬質な部類になりますね。スポンジと接触する面が平面の表ソフトでは、裏ソフトよりもスポンジの硬さをもろに感じます。アタック8で攻撃をすることを目指す方は、フォアでもバックでも、ハードヒッターであることが条件です。表ソフトである以上、スポンジに少しでも食い込ませてボールを前に運ぶ必要があるからです。

貼るだけで勝てるは本当だが、自分のミスも多くなる

貼るだけで勝てるようになるラバーと言われるアタック8。これは本当です。特に、若い世代でアタック8の存在を知らない相手には、しっかりと効きます。

ラケット交換で「これって粒?表」と、私も何度も聞かれたことがありますが、「表です」と答えます。嘘は行ってないですよね。部類上は表ソフトですから。しかしながら、普通の表と思って相対したら、痛い目を見るのは確実です。

しかし、そんなアタック8が効くのも一定のレベルまでです。それこそトッププロのレベルまで使いこなせば別ですが、一般レベルの中級者層までであれば、オープン大会でベスト32から16程度、それ以上になると、粒高ラバーと同様に、止まったボールを狙い撃ちされます。

また、アタック8を知っていれば、怖さも半減します。私も多くの大会で、シェークのバック面にアタックエイトを貼っている選手に当たっていますが、記憶の中で負けたことはありません。多くは、バックプッシュかブロックを使用するだけなので、アタック8の「アタック」を使っていない状態ですね。守るだけなら、粒高ラバーの方が、効果は高いです。少なくとも、弱打ちでもいいので、「アタック」しなければ、良さは生きません。

使い勝手は良く、使用している人も少ないので相手に効くラバーであるアタック8ですが、使いこなすにはかなりの力と技量が必要です。面白いラバーであることは間違いないので、表ソフトや粒高ユーザーで、変化を求めるなら使ってみるのも良いでしょう。アタック8らしさを消さないためにも、厚さは中から初めてみて、しっかりと攻撃の練習もしましょう。

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