シェークのフォアハンド引きすぎ問題が、ペンホルダーで解決できました。【卓球オプティマイズ理論】

卓球

今回は、シェークハンドのフォアについて考えていこうと思います。私が右足前打法やフォア1枚ラバー、その他もろもろやりすぎたせいなのか、最近フォアハンドの精度が落ち、確実に技術が落ちているという悩みに直面していました。フォア表ソフトの戦型を取る中で、生命線ともいえるフォアハンド。対してバックハンドは、学生時代を含めて、過去最高に上手くなっていることを体感していました。喫緊の課題として、フォアハンドを修正しなければならないと考えていた矢先に、とある転機が訪れました。

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試打中に中国式ペンを握ってみたところ、、、

それは卓球ラウンジNOAでのVICTASラケットの試打中の出来事でした。カルテットシリーズのAFCが中国式ペンしか試打ラケットが無く、VFCと比べるために打ち比べをしたいなと思って中ペンで握り、試打を始めた時です。

普段フォアに表ソフトラバーを使っているため、裏ソフトラバーをフォア面で使うのは苦手でした。全く持って入らないというわけではないですが、巻き込んだカーブドライブになってしまったり、連続してドライブが打てないといった状況で、あまり得意とはしていません。

シェークハンドラケットの試打中も、フォアで裏ソフト使うケースが多く、ドライブの精度は低いままでした。そんな裏ソフト嫌いな私が、中国式ペンで裏ソフトをフォアで使った際に、自然とボールに回転がかかり、なおかつスピードドライブが何発も連続で打てるのです。これには驚きました。周りから見ていても、「ペンのフォアの方がしっくりくる」「なんか似合ってるよね」と言われる状況です。

これは何かあるなと思い、自分がペンホルダーを持った時のフォアハンドと、シェークハンドの時のフォアハンドの違いを研究することにしました。

ちなみに、私が卓球を始めた時にシェークハンドを握ったのは誰から勧められたわけでもなく自分の意思です。その時はシェークが格好よかったのでしょう。そのままシェークを続けていますが、卓球開始1年で、裏ソフトでのフォアドライブが上手くない(というか上手く打てない)ため、表ソフトへ変更しました。
途中何度か、「ペンの肘のつきかただよね」とか「ペンの方が上手くなったかも」なんていう言葉を聞いたことがありましたが、大きくラケットを変える勇気もなく、シェークのままで現在に至ります。もしかしたら初めからペンホルダーを握っていたら、、、と考えることもありますが、それは置いておきましょう。という感じで、フォアハンドに関しては、ペンホルダーの遺伝子というか才能が少しはあるのかもしれません。

不調の原因は、シェークの自由度の高さによる「引きすぎ」

フォアハンドを打つ時には、ボールを卓球台と体の間の空間に呼び込み、打球する必要があります。体の正面で打球するバックハンドに対して、フォアハンドの方がラケットの動く空間が大きく取れるため、スイングの方向や打ち方が様々な形になりやすいです。

そのため、ある程度の定型が決まっているバックハンドよりも、フォアハンドの方に違和感を持つ方は多いのではないでしょうか。

シェークハンドのフォアハンドで、ラケットの打球面を出す際に、腕や肩の大きな動きは必要ありません。自然にラケットを握り少し体を捻ってあげることにより、自然な打球面が出ます。

対してペンホルダーのフォアハンドの場合は、ラケットを握った後に、上腕を内側に絞り込む動きが必要になります。

この違いがある中で、ラケットを握り、フォアハンドの面を出した時、自由に肩は肘、手首などが動くのはどちらでしょうか。

自由な動きができるのは、シェークハンドの方になります。シェークのラケットを握りフォア面を出した状態でも、ラケットを後ろに引いたり上に上げたり前に出したりという動きは自由にできます。逆にペンホルダーのフォアハンドの面を出した際には、上や前には腕を動かせるものの、後ろ側には引きにくい状態となります。

これは、手首を親指側に捻転させると同時に、上腕が内側に絞り込まれ、肩から肩甲骨が後ろに行く動きをロックするためです。そのため、ペンホルダーのフォアハンドでは、ラケットを引きすぎるという現象は起こりにくくなります。自然にラケットヘッドが下がり、ラケット自体も後ろに引けないために、空間を作るために下に下がるようになり、そこからひじが前方へ回されて、ラケットヘッドが走るようにして前に出ていきます。

シェークハンドの場合は、自由に後ろ側にラケットを引けるため、右足前の状態や、体と卓球台が平行の状態などで、フォアハンドを打つための空間がなくなってしまった場合に、無意識に空間を作り出すために、自分の体の後方へラケットを引き、ボールを呼び込む空間を作ろうとします。肩や肘が自由に動くからこそ、その場所に逃げてしまうという状態です。

するとスイングは体の後方から体の側面に向かって巻き込む状態になり、ボールを前方へ押し出す力が少なくなります。また肩甲骨から腕を後ろに引き込むことにより、出していたフォアハンドの面が体の方、つまり内側を向きやすくなるために、ドライブがカーブドライブとなる巻き込んだスイングになりがちです。

ベストな打球ポイントは、体の側面から前方の間ですが、シェークハンドのフォアで引きすぎの状態になると、打球ポイントはおのずと後ろになり、体の側面よりも後方で打つことになってしまいます。すると、右足に乗せた体重が、体の中心軸に対して動くことなく右足に残ったままになり、ボールを前に飛ばすために、腕の力だけでボールを押す動きとなります。

ラケットとボールが正面衝突する状態になってしまうので、ラバーの引き攣れを上手く使うことができなくなり、フォアドライブが打てなくなるという構造です。

シェークハンドでも、フォアハンドを打つ際には、上腕を内側に締める意識を持ちながら、ラケットを後ろに引きすぎないように注意してスイングする必要があることがわかりました。

これまで、表ソフトでフォアハンドを打っている際には、ラバーの特性上、ボールの上昇期、つまり打球点の早いところで打つ必要があったため、ロングが打てないということはありませんでしたが、強くボールを打つ際に、ボールを待ってしまうとおのずとラケットを引く癖があるため、ラケットの面が開きすぎて、さらに腕の力で正面衝突となり、オーバーミスというケースが多くありました。

この改善に、ペンのフォアハンドを使うことにしました。

動画では、シェークの時のフォアロングと、ペンのフォアロングを比較しています。バックスイング時のラケットの位置と、しっかりと肘が前方に伸びているのがペンのフォアの方なのが分かると思います。このような形で、シェークハンドでもフォアハンドを打てれば悩みは解決するでしょう。

劇的に変わる、フォアの待ち方

約1時間の練習の中で、40分ほど中国式ペンを持ち、いつもと同じメニューをこなしました。その後に、中国式ペンでゲーム練習をして、いつものシェークへ持ち替え、もう一度ゲーム練習をしたところ、大きな成果が出ました。

対下回転でも上回転でも、フォアハンドの待ち方が変わっているのがわかります。これまでは、体をねじるのと同時に、ラケットを後方に動かしていたのに対して、ペンのフォアを体に覚え込ませてからシェークに持ち替えた後は、体が捻転するだけで、腕が後ろに引かれるのが少なくなりました。自然にボール軌道の後ろ側にラケットが準備され、かつ体に近く、下方向にバックスイングがとられるために、相手からは打ちこむ方向が分かりにくく、さらに台から出てきたボールに対して、ラケットのアプローチが早くなっています。

ボールの真後ろからラケットが出てくるのではなく、斜め下から前方に向かい、ボールの斜め上を捉えるようになり、しっかりとラケットが振り抜けたあとにボールが走っていく感じです。

表ソフト、裏ソフトともに打感や待ち方がよくなり、打ちミスがかなり減りました。また、攻撃の際の準備時間が短くなって、より早いタイミングで攻撃に移ることができ、攻撃の準備ができずに繋ぎなおすということも減りました。

準備が短く済む、どちらに打つのかわからないような溜めができるというのは、卓球をしていく中で利点でしかありません。体が覚え込むまでもう少し時間がかかりますが、シェークのフォアハンドをペンホルダーで矯正するという意外な方法が見えて、非常に有益な時間でした。

ドライブマンがボールの上を擦れない場合にも有効

この方法が、万人のシェークフォアハンドを直すとは考えていませんが、興味のある方は、ご自身のシェークラケットをペン持ちして試してみてください。

また、フォアドライブに悩みを持つシェーク両面裏ソフトのドライブ型の選手に、同様の方法でフォアハンドの矯正をしてみたところ、ボールの後ろを擦ってしまい、押し出す形になっていたフォアハンドが、しっかりとボールの斜め上をとり、ひっかけられるようになりました。

行ったのはペンの裏ソフトのラケットを握らせて、下回転のボールを多球で出し続け、スイングさせるだけです。ボールが入る入らないは問いませんが、プレーヤーは次第にペンホルダーボールを入れるためには、どうやってドライブすればいいのかを判断します。上手く打てない場合には、前方にスイングさせることだけを意識させましょう。ボールが綺麗に入らなくても、ボールの上をとって回転をかけられるようになれば、ネットミス連発でもやめて大丈夫です。そのままシェークに持ち替えさせて、ペンのラケットの時に作っていたラケットの面を、シェークでも意識的に作らせてスイングさせると、自然に回転のかかるフォアハンドができあがりました。

まとめ

シェークハンドとペンホルダー、お互いに様々な利点があり、今回は「ペンのフォアはいいよね」というところから発想した矯正の方法です。シェークはシェークの握りでしか練習できないわけではなく、感覚を変えるためにペンの良いところをもらうという考えはありなのかもしれません。

ペンの裏面バックハンドの練習に、シェーク持ちさせてバックハンドを振らせるといった方法もあるかもしれません。ラケットのカタチや戦型にとらわれず、広い目で見て有効な練習を組み立てていく楽しさを知ることができました。

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