チャイラバなのに粘着じゃない?中国製テンションラバー 三維 GEAR HYPER

ラバー

中国のラバーメーカー三維(SANWAY)が新しいテンションラバーを作りました。その名も「GEAR HYPER」

中国製なのに粘着ラバーではないそうです。テンション裏ソフトとして開発されたGEAR HYPER、一体どんなラバーなのでしょうか。WRMさんからYouTubeのWRMメンバー先行で販売されたラバーを、さっそく購入し使ってみました。

忖度なしに、このラバーの使い心地や、どういった特徴があるのかを検証していきます。

 

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~GEAR~それは歯車のようにユーザーに噛み合うラバー

三維のラバー、私は初めて打ちます。WRMさんではTARGETブルーを取り扱っていますが、まだ使ったことのないラバーです。今回購入したGEARは、中国製のテンションラバー、粘着ではありません。テンションラバーといえばドイツ、そして日本製が主流ですね。この中に粘着ラバーの印象が強い中国製ラバーが割って入ることができるのか、注目していきましょう。

まずは、パッケージから。

大きくGの文字が書かれており、その上には透明な歯車の形が。まさしくギアですね。シンプルかつおしゃれなパッケージ、私は好きです。ちょっと欧州の香りがします。

裏面には商品説明があります。パッケージは、上部の切り取り線が入っている個所を引っ張って、ぺりぺりと剥がしていくと、開封できる。ハサミで切らなくていいのがいいですね。

WRMさんのバーコードの隣には、ラバーの色と、スポンジ硬度が記載されています。

厚さは2.2mmのみ、日本でいうところの特厚ですね。

スポンジ硬度38度ということは、ドイツ硬度に直すと大体48度前後。現在主流のテンションラバーがたくさんある硬度帯です。

 

それでは、開封の儀

 

むむっ、粘着ではないのに、トップシートにビニール貼られてますよ。これ、粘着ラバーではお決まりのパターンなわけですが、ドイツ系テンションラバーでは紙が乗っているだけで、ビニール貼りは見ません。これ、粘着ラバーなんじゃないかという、懐疑的な目で見てしまいます。

スポンジ面です。シンプルにスポンジ硬度だけを焼き入れた状態。スポンジの気泡は小さく、目は詰まっています。

それにしてもこの色・・・。

このオレンジ色、絶対見たことありますよね。そうです、あれですよ。あのメチャクチャ有名なラバー。黒を選んだこともあり、もはやそれにしか見えない。

スポンジの弾力は小さめです。そして硬めに締まっています。指で押すと強く反発しますが、ボールを打った時にどうなるか、しっかりインパクトを出せれば、スピードボールが飛んでいく予感。

カット前のラバー重量です。68.1g、まずまずの重さですね。軽すぎもせず、かといって、ほかの48度帯のラバーと比べると重すぎもせず。一般的な重量かと思います。

 

ラバーの全体硬度を計ってみました。測定値は53HCです。

スポンジ硬度48度付近で53HCに近いメジャーなラバーたちを集めてみると

  • GEAR HYPER 53HC
  • ネクサスELプロ48 50HC
  • ネクサスELプロ50 54HC
  • ラザンターR48 49HC
  • ファスタークG1 52.5HC
  • マークV皮付 52.5HC
  • ラクザX 49.0HC
  • クァンタムXプロ 48.5HC
  • DNA pro H 52HC

こんな感じになります。トップシートとスポンジを合わせた、ラバー全体としての硬さがイメージできると思います。指で触った感じではファスタークG1というよりは、ラクザXに近いかなと思いましたが、ラクザの方が柔らかめなんです。ネクサスの50度と同じ程度となると、スポンジよりも、トップシートのしっかり感の方が前面に出てくるかもしれません。

 

粘着性はほとんどないが、粘着ラバーのようなボールも出るぞ

それではレビューに移っていきましょう。

ラケットはタイニーダンサー01(改)7枚合板
ラバーは、ヘキサーピップスフォースとGEAR HYPERにしています。ラケット総重量は188.8gです。

それでは、ラバーの透明シートを外します。すると・・・。

ちょっと粘着感があるような、無いような。ボールを押し付けてみると、ちょっとだけ持ちあがる。微粘着よりも少ない粘着ですが。若干の粘着感が新品状態ではあるようです。すぐに取れてしまいそうですけどね。

フォアバックの軽打

まずは、軽打から。

粘着ラバー感は全くありません。カキンという音もなく、しっかりとボールがシートに食い込んで回転を作り出しています。一般的なテンションラバーですね。ラバー自体の弾みはそれほど大きくなく、扱いやすいのが特徴でしょうか。V15エキストラやラグザX、テナジーなんかと比べても、飛ばない感じは受けます。

ラバーが硬すぎて、力をロスして飛ばない感じではなく、シート自体がギュッとボールを掴んで、力なりに飛ばしてくれる感じです。コントロールがしやすく、使い手の意識を同じような飛び方をしてくれるので、ラバーに気を使った飛ばさない技術を使うことが少なくなります。

最近のテンションラバーは、軽打でも飛距離が出てしまうものが多いですが、ギアハイパーでは、軽打は軽打なりに、スピード抑えめ、飛距離抑えめな感じになるので、変なコントロールミスが少なくなりますね。

 

強打・スマッシュ&ドライブ

強くボールを当てていくと、このラバーの本当の凄さが出てきました。

まずは弧線を作るドライブ。ボールがしっかりと前に進みながら、回転がかかる印象です。高い弧線は出にくいものの、しっかりと回転がかかって、重めのボールが飛んでいきます。一般的なテンションラバーの飛び方とは、ちょっと違い、どちらかというと粘着ラバーよりのボールがでています。

これが、フラットにパチンと打つと、別の顔になります。粘着のようには引っ付かないので、球離れが早く、直線的に飛んでいく。非常に気持ちいい打感です。あえて回転をかけない状態でも、ボールは走っていくので、前陣で弾く系のユーザーには、とてもいいと思います。

弾きやすいラバーの多くは、柔らかすぎるか硬すぎるという、どちらかに振り切ってしまっていて、選択が難しいですが、その中庸がとれています。個人的にフォア表、バック裏ソフトの形ですが、バック面もミート系(パチン)なので、柔らかいラバーは使いやすいのですが、しっかりと当たり切った時に、ラバーが限界に達してしまう。強いミートができなくなるんです。逆に硬くなると、強いミートをした時には、良いボールが行きますが、軽打が死んでしまいます。

しばらくネクサスの43度を使っていましたが、強くミートがしずらいのでラクザXに変更。これはこれでちょっと飛びすぎるかなと感じていたところでした。

ラグザXのような、弧線をあまり作らないラバーで、弾きやすい、なおかつ飛びすぎないのは、個人的にバックにピッタリのラバーです。

最近のテンションラバーの中にはない部類のラバーです。飛びすぎないけど、しっかり飛ばせる。いうなればマークVの使いやすさをそのままに、しっかり弾むラバーに仕上げたみたいな感じです。チャック世代では、マークVにチャック薄めに1度塗りみたいな。飛びすぎないラバーでテンションを探している方は、コレ良いんじゃないですかね。

 

台上・サービス

飛びすぎないラバーの性質は台上でも生きてきます。さらに、トップシートが粘着気味(粘着ではないのでご注意を)なので、台上のやりやすさもあります。

特にしっかりと回転をかける切ったツッツキやストップ、チキータ系の技術は良い感じですね。角度をあわせるレシーブでは、少しシートが敏感に働くので、難しさは出てきます。飛びを調整できるラバーは、上回転サービスのストップなどでも、効果を発揮します。

 

 

これはテンションであり、粘着でもある。でも微粘着とも違うぞ

ちょっと、今回はまとめを長くいきます。

このラバー、テンションラバーではありますが、中国が作ったなと思われるところが随所に出ていました。

硬めのスポンジ、特に気泡の少ない引き締まったスポンジは、強粘着ラバーによく使われるものですが、このスポンジのようなものを採用しつつ、硬度を下げ、使いやすくしている印象です。

さらに、トップシートは厚めでしっかりしています。これも、中国製粘着ラバーにはよく見られるシートです。このシート、硬いは硬いんですが、弱い入力に対しても、しっかり反応する(引き攣れを起こす)シートなので、一般的な中国ラバーのように、強いフィジカルが無くても、ある程度使いこなせてしまいます。

粘着が無い分、スピードも出ますし、テンションラバーとしては申し分ありません。プラスαで、粘着ラバーのような強い回転や、低弾道のボールが出るので、テンションとはちょっと違った感じのボールが打てます。

テンションの使いやすさを持ちながら、粘着っぽい弾道になるボール。飛びすぎないので使いやすいですし、今どきテンションのボールになれている人に打つと、ちょっと戸惑うようなボールが出ていきます。

 

開封から2週間、12時間くらい使いました。表面に残っていた粘着は、もうありません。でも粘着ラバーのようなボールが出ることがあるGEAR HYPER。

テンションは飛びすぎる、粘着は硬すぎるといった方、飛びすぎない硬すぎないラバー、ここにありますよ。

 

現在は、まだ限定販売ですが、近々一般に発売してくれることでしょう。中国製テンションが広まっていくと、チャイラバ=粘着とはいかなくなりますね。新たな勢力、中国テンションは、ドイツ、日本のテンションと、しっかりと渡り合えます。ラバー性能の方向性がちょっと異なるので、市場が鳴れるのには時間がかかるかもしれませんが。

三維(SANWAY)さん、良いラバー作りましたね。

 

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