タイニーダンサー 対 剛力 徹底比較 その4

卓球

剛力とタイニーダンサーの比較記事としては、今回が最後になります。

どちらもシェークバック粒用ラケットですが、前回取り上げた通り、作られた経緯や意図が異なるラケットです。

その名前からもイメージが付きやすいですが、「剛力」は質実剛健、硬い、重い、一本気で真っ直ぐなラケットです。バック守備、フォア攻撃のセオリーをしっかりと守り、このセオリーをしっかりと守るプレーヤーを勝利へ導くラケットです。

タイニーダンサーは、直訳すると、小さくて可愛い踊り子、蝶のように舞い、蜂のように刺す、機動力と攻撃力が高いラケットです。バック粒でも積極的に攻めていき、相手の攻撃はブロックでヒラリとかわしていく、簡単に守備型ラケットとしてカテゴライズするには惜しい、攻められるのに、止めやすい、不思議な世界のラケットになります。

剛力の打感レビューは、過去記事「ニッタク 剛力 使用レビュー」をご覧ください。

今回は、タイニーダンサーの実際の使用感をお伝えします。

貼り付けたラバーはフォアにラクザPO1.8mmと、バックにカールPH OXです。

まずはバックの粒面から
ボールが当たった瞬間に、ラケットにボールが食い込むような感じがあり、OXでも当てるだけでスリップするような感覚はなく、オートマチックにボールが飛んでいきます。といってもコントロールしにくい嫌な飛び方ではなく、ボールの勢いを変に殺すことなく、自然に飛びます。

相手が軽く持ち上げたり、ツッツキをしてきたような緩いボールに対しては、軽いプッシュで対応でき、粒高で気になるラケット角度をシビアにコントロールしなければいけないという意識はありません。
これは、タイニーダンサーの特殊なグリップが、自然にバックのラケット面を出してくれて、中指をひっかけるグリップにすることで、とっさに出たバックのラケット面が、粒高に最も適した角度に調整されています。

意識的に飛ばそうとすると、ラケットの反発力をしっかりと感じ、攻撃する気を起こさせてくれます。守備型ラケットで多い、重い、弾まない、硬いラケットではなく、重くてもある程度弾みの部分を残しており、前陣攻守用のラケットの中では少し柔らかめに感じます。

ラバーとのセットアップもあると思いますが、硬いラバーと合わせると柔らかさを感じ、柔らかいラバーと合わせると硬さを感じる不思議な打球感です。

バックで感じた柔らかさを、スポンジありの表ソフトで打ってみると全く別物に感じます。ピシッと引き締まった木材が、力強くボールを押し出してくれます。フォア面で打ってみると、クリッパーウッドのような、攻撃型7枚合板のような頼もしさを感じる、本当に粒用ラケット?と疑いたくなるような、気持ちよさです。剛力のように硬いウォールナット材ではなく、しなやかなリンバウッドを使用しているため、スウェーデンラケットのような柔らかさというか、しなやかさがあります。さすがOSPが作ったラケットだなと感じる部分です。

表ソフトユーザーとしても、均等7枚合板で適度な弾みは、とても好感触で、フォアスマッシュ、カウンターの精度が高まりました。ドライブについても剛力では、思ったよりもワンテンポ速くラケットからボールが離れてしまい、直線的にボールが飛んでいたのに対し、タイニーダンサーでは、しっかりとした弧を作ることができるので、安定につながります。

極端に薄いブレード厚ではなく、平均よりも若干薄い程度に抑えたのも、握りやすさ、振りやすさにつながっています。

そして、異曲な形をしているグリップが、無駄な力みを無くしてくれて、ボールタッチが良くなりました。この楕円形グリップは力を入れて握ろうにも、絶対に握れないんです。力が無駄に入らない分、腕のしなりや、手首の動きをより大きく使うことができ、台上の細かなプレーの質も上がります。

 

単純な守備用ラケットではなく、攻撃的守備もできるラケットです。前陣攻守の粒ユーザーの中には、弾まなすぎるラケットで攻撃力が低下し、不満を感じている方も多くいるでしょう。その不満を一気に解消させて、余りあるスペックを誇るのがタイニーダンサーです。

簡単に手出しができる価格ではないですが、手にすれば「お値段以上」の価値が実感できるはずです。

王道シェーク裏裏の用具開発は超特急で進んでいますが、粒ユーザーは置いてきぼりな感が否めませんでした。

大手メーカーができなかったことを、ワールドラバーマーケットとOSPがやり切った、その証がタイニーダンサーです。このようなラケットが、より多く世の中に普及することを切に願います。

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