ツイッターアカウントで、少し発信しましたが、筆者の体に不調がやってきました。
これを使う時が来た。
というか、形を変えなければならなくなった。
とは言っても卓球はできる。
道が一つではないところが卓球のいいところ。簡単に言うと、故障したわけです。#卓球#粒高 pic.twitter.com/IbcnAi8fAI
— 赤井福(佐々木亘)@卓球オプティマイザー cotton (@wataru_s_red29) July 14, 2020
これまで、中学生から卓球を始めて、シェークフォア表ソフト・バック裏ソフトの形でやってきましたが、その形でプレーし続けると、体が近い将来壊れていくということを言われました。
元々、高校生の時に左ひざに故障を起こし、その影響は現在まで続いていましたが、数か月前には右膝にも故障を抱えることになります。その原因は、裏ソフトラバーでのバックハンド、特にバックドライブの形のようです。
体をねじってパワーを出すことが多い筆者、バックドライブは元々得意ではなく、社会人になってから覚えた技術です。学生時代は、バックはツッツキとストップとブロックのみ、ほとんどオールフォアで打ちこんでいく速攻スタイルでした。
あまり大きく振りかぶらず、コンパクトにキュッとかけていくバックドライブを習得していたのですが、バックスイング時の左膝への体重移動から、スイング後の右膝への体重移動、さらには膝の筋肉の捻転動作が良くなかったようで、膝の腫れが引かなくなってしまったわけです。
医師へ相談すると、体重移動も原因の一つではあるが、歩く走るの際には大きな支障は出ていない、悪影響として考えられるのは、バックドライブのスイングのフォロースルー時に、右膝を捻転させてスイングの勢いを吸収し、ニュートラル動作に戻る動きの中で、膝の皿を繋ぐ腱の部分に強い力がかかり、炎症を起こしたままになっているということでした。(本当はもっと詳しく話していましたけど、ざっくりとまとめるとこんな感じです。)
ということで、バックドライブはドクターストップ、すぐに壊れるわけではないが、このまま続けたら、近いうちに炎症だけでは済まなくなるという話を受け、バック面への裏ソフトの使用はあきらめることにしました。
卓球を続けてきて20年以上経ちますが、フォア表、バック裏のスタイルを崩さずにやってきました。時には悩み、カットマンやペン、両面裏裏など短い期間で挑戦はしましたが、それでも表裏のスタイルに戻ってきて今までやってきた中で、かなり大きなキャリアを捨てることになります。
ただし、最も怖いのは卓球ができなくなる体になること、これを回避するべく、用具の大幅な変更と戦い方の変更を、これから行っていくことになりました。
体の調子や、性格によって用具を変え、楽しむことができるのが卓球の良さ
卓球というスポーツの、最も特徴的で、他のスポーツにない部分は、用具の多様性です。おなじラケットスポーツのテニスやバドミントンでは、ガットの貼り方やラケットの長さや大きさにより、多少はプレースタイルが変わりますが、王道の形はほとんど同じです。用具を変えたから、戦い方が大きく変わるというわけではありません。
しかし、卓球では、裏ソフト、表ソフト、粒高、アンチなど様々な種類のラバーがあり、これらの選択によって、戦い方は多様に変わります。現在主流の両面裏ソフトドライブ攻撃の形は、表ソフトや粒高では同じようにコピーすることは難しく、その逆も然りです。
これにより、体の大きさや関節の可動域、重心の高さや手先の器用さ、筋力や体のウィークポイントなどに合わせて、戦い方を大きく変えることができます。
足が動きしっかりと筋力が備わっていて、大きな体を使える場合は裏ソフトでしょうし、回転をかけるのが苦手でも、しっかりとミートできる、回転を考えずに思い切りよく打っていけるというプレーヤーには表ソフトを使用させると良いでしょう。あんまり動くのが得意ではないが、ボールに対する反応は早く、また性格的にもファイターというわけではないが、相手を翻弄することに楽しみがあるプレーヤーはアンチラバーなども面白いですし、回転の影響をあまり受けずに、自分の形を崩さず、粘り強く返球し続けることに長けていれば粒高の選択肢も面白いです。
それぞれに良さがあり、何が自分に合うのかを考えながら用具選びをし、年齢や体の条件に合わせながら、いろいろな年代の人と楽しめるのが卓球の良いところなのです。
今回選んだのは、シェークバック粒
今回の戦型&用具変更、変えたくなかったのはフォアの表ソフト(天王星)の使用です。
逆に変える必要があるのは、バックの裏ソフト、これを膝の捻転を使わずにボールを上げることができ、今まで培ってきたブロック力を生かしたまま、ブロックでの嫌らしさを出していきたい、ブロック一辺倒では勝ち上がるのは難しいので、自分で切る、切らない、打つ、ナックルなどの操作性の高いラバーで、自然な変化はあまり必要としないと考えました。
様々なシェークフォア表の選手(といってもあまり多くはないですが)を見ていき、一つの答えに行きつきます。
岡本真由子選手です。
サンリツに所属し、フォア表ソフトバック粒高のプレーヤーで、WRMさんからDVDも出ています。
https://rubber.ocnk.net/product/2128
フォア表ソフトの参考にと、自宅に合ったDVD。これを見直して、これだと確信しました。
岡本選手のプレースタイルの中で、バック粒ながら、ブロックで翻弄ではなく、積極的に粒高でスイングしていく形が目に留まりました。これなら、大きく膝に負担をかけることなく、今のプレースタイルを大きく変更することもなく、卓球ができるのではないかという結論です。
用具の問題点はラケットの総重量
さて、形もきまったところで、用具を選んでいくわけですが、とりあえず粒高については、岡本選手をそのままパクッてしまえということで、粒高ラバーはファントムの11番に決定。
問題は、これまで使っていたラケットとの重量差です。
タイニーダンサー01改とアクアブレードαはどちらも総重量が185g前後、これくらいの重さは欲しいのですが、なにせ貼るラバーは天王星とファントム、表ソフトとスポンジありにしろ極薄の粒高です。同じものに貼り付けたとしたら、160g後半から170g前半で終わってしまいます。サイドバランサーを張り付けまくるのも違いますし、でもどうにか180gまでは持っていきたい。
そして、表ソフトの反対面のラバーが薄くなることで打感が変わるので、ラケット自体に打感のある程度しっかりとした、硬めのものを使いたい(板厚はそのままで、硬めの素材を使っているモノ)、粒高のラケットになるので、ブレードを大きくしたいという気持ちがありました。
家の中にある数十本のラケットを探し出しながら、ピッタリ合うやつがいるではないですか。
「タイニーダンサー02」
開発者のチャパリータさんからも、表ソフトとの関係性は01よりもいいのではないかと話をもらいながら購入した一品です。
これに、天王星とファントム11番を貼り付けると
きました。最適重量のラケット完成です。
こういう風に用具で悩む時間も卓球の楽しさの一つですし、これがピタリと来た時には気持ちよさもありますね。
自分の体を大切しながらも、卓球を楽しみながら広めていくために、今後はこのラケットで競技、指導に勤しんでいきます。
コメント
私も学生時代に右足の内出血を繰り返し卓球を1年ほどまともに出来ない状態になりました。社会人で再び再開すると今度は右足首の靭帯損傷と左膝の捻挫で両膝とも捻転しにくくなり、また正座が満足に出来ない状態になりました。
私も卓球が出来なくなることが一番回避しないといけないことだと思い、バック面粒高に挑戦中です。
コーチは理解して頂けてるのようですが他の周りの方には中々理解してもらえず、裏裏の方がいいと言われてしまいますが…
私も岡本さんのdvdを見て、粒高でも以前以上に闘えることを証明していければと思います。
卓球で足の故障によって戦型を変えた方の情報はあまりなかったのでこのサイトを見てとても参考になりました。ありがとうございます。
長文失礼しました。
お体大変な状況のようですね。ご無理はなさらずに、卓球と長く付き合える方法を考えてみてください。
裏裏信者は卓球界に多く、多数は力なので、基本的に裏ソフトを推してきます。事実、男子の中で強くなるには、裏裏が正解なのですが、私たちは卓球の世界トッププレイヤーを目指しているわけではないですよね?
粒高を使うもよし、アンチを使うもよし、動けないなら動かない卓球をするためにどうすればいいのかを考えましょう。
岡本さんのように攻撃する粒もOK、粒の王道で守る人もOKです。
卓球に正解はありません、あるとすれば自分に適しているのかどうかだけ。
筆者は色々やった結果、フォア「アタック8」バック「スピンファイア」という両面表のシェークになりました。
怪我の功名なのか、おそらく過去一で自分の中ではしっくり来ており、強いと思います。
また、記事が目に止まっていただければ幸いです。ありがとうございました。
返信ありがとうございます!
コメントのおかげでだいぶ救われました!
色んな意見があり悩んでいましたが、仰る通り自身の体に合わせた卓球を模索して行こうと思います。
現在は両面表でフォア面がアタック8なんですね!!
中々驚きです!