2021年7月2日、追記・再編集済
みなさん、卓球するときはどんなシューズを履いていますか?卓球メーカーのシューズを履く人が大半だと思いますが、最近ではバドミントンシューズやバレーボールシューズを履くトッププロも出てきています。今回は各々のシューズのいいところ、悪いところをピックアップしながら、より自分の環境にあったシューズ選びを考えていきたいと思います。
スポーツに応じて機能が違うシューズ
数年前まで、私も卓球をするときには、卓球シューズを使っていました。卓球をするには卓球シューズ、郷に入っては郷に従え的な考え方です。
普段は外履き用にバスケットボールシューズを履くことが多く、屋外スポーツではテニスシューズも履きます。どちらもナイキのシューズになりますが、バスケやテニスのシューズは、クッション性が非常に高いですね。
筆者は膝に古傷を抱えています。両膝には強い衝撃を与えたくないのが、本音です。そのため、卓球シューズの中でも、クッション性の高いものを選ぶようになっています。一時は、ソールが薄く、「素足感覚」を掲げるシューズを使っていましたが、体への負担は大きくなりました。卓球シューズで選ぶのは、いつもミズノの「ウェーブメダルシリーズ」です。
体や各シューズの機能性を理解した上で、適切なシューズ選びをしていきたいですね。
卓球する際に履いていたシューズを紹介
歴代履いてきたシューズを紹介します。すべてミズノ社のものです。
卓球シューズのウエーブドライブです。真っ赤なデザインが好きで長く履いていました。この靴を合わせて2足履きつぶしました。軽量かつ底が薄くて素足感覚を売りにしているシューズです。軽くて履き心地は良いのですが、膝への負担は大きかったですね。ソールが減るのも早い印象です。
卓球シューズのウエーブメダルです。底がぶ厚めで、幅も広くゆったり履ける靴です。卓球シューズの中ではクッション性高めです。ドライブとメダルのクッション性は、大きく違います。長く履いていて疲れにくいのは圧倒的にメダルシリーズになります。軽いのはドライブシリーズなのですが、軽さが疲労と比例しないのは、シューズ選びの奥深いところになります。
バドミントンシューズのウエーブファングです。同サイズでも卓球シューズよりサイズが小さく感じます。さすが飛んだり跳ねたりのスポーツですので、クッション性は抜群、グリップもそこそこです。かかと部分が非常に分厚く、地面を掴む感覚は薄くなります。また、自動的にかかとが浮き上がる感覚があり、かかとに重心を置きたい筆者としては、扱いにくいシューズとなりました。
バレーボールシューズのロイヤルフェニックスです。現在は卓球する際に、これを愛用しています。バレーボールシューズは、種類が多く、大きさやソールの厚さ、幅の広さなど、選択肢が多いため、自分の足にフィットするものを選びやすいですね。個人的には、セッター・リベロ用のシューズが、卓球シューズに近く、軽量で扱いやすいです。それでも、ウェーブメダルより、クッション性は高く、機動性も良いシューズですね。価格も、同じミズノ製品で比較した際に、比較的安価なのも良いところです。
先ほどのロイヤルフェニックスは自分の練習時に履いているシューズで、こちらは、コーチング業のい際に使用するシューズです。卓球シューズのウェーブメダルBOAになります。こちらもクッション性が高く、さらに靴紐部分がBOAシステムになっており、締め付けと緩める操作がワンタッチとなります。長時間シューズを履いているときには、このシューズがとても楽で、レッスンの合間の休憩時間には、紐の締め付けを緩め、スリッポンのようにして履いています。
各シューズ一長一短がありますが、足を通して一番しっくりくるものが良いですね。普段の練習場所では、赤マットが敷いてあり、クッション性が高く滑りにくい床なので、どんなシューズでも問題ないのですが、いざ試合となると、体育館の床が多くなります。
その時には、メダルBOAよりもロイヤルフェニックスの方が、滑りにくく安心感があるので、本番用はロイヤルフェニックスです。使用する環境によってシューズを変えるという選択肢もありなのかもしれません。ただし、ある程度どちらのシューズも履き込んで、鳴らしておく必要があるでしょう。
インソール選びも大切
歴代シューズを紹介してきました。
その中で、販売時についてきたインソールを使用していたのは、ウェーブメダルとウェーブメダルBOAだけです。
ほかのシューズはインソールを入れ替えて使用しています。
筆者の愛用のインソールは、ヨネックスのウェーブインソールというものです。
これは高校時代に膝を故障した時に、当時の体育教師(ソフトテニス部顧問)が勧めてくれたインソールです。衝撃吸収力に優れており、シューズの中で足が動くことも抑制してくれます。色々とインソールは試しましたが、自分にとってはこれが一番合っています。スポーツシューズは、すべてこのインソールに変えてしまうほどです。
インソールを変えるだけで、シューズの印象はガラリと変わります。満足いかない機能があれば、インソールで補うという方法も取れます。シューズを買い替えるよりは、安価に済みますよ。
シューズに対して、どの機能を重視するのか明確にする
シューズ選びの肝になる項目を自分なりに数値化し、評価していきます。シューズ選びも軸が大切です。自分がプレーの中でどういった機能を重視したいのか考え、シューズ選びをしていきましょう。
グリップ力
ロイヤルフェニックス>ウェーブドライブ>ウェーブメダル(BOA)=ウェーブファング
地面を捉える力は、卓球のフットワークの中で重要な機能です。様々な床面で、一番グリップするのはバレーボールシューズのロイヤルフェニックスでした。ソールの素材が他の3足と異なり、より柔らかいモノを使っているからでしょう。
ソール部分の写真を乗せてみました。左上がウェーブドライブ、右上ウェーブメダル、左下ウェーブファング、右下ロイヤルフェニックスです。卓球シューズの方は、かなり減っていますね。申し訳ありません。
卓球シューズのほうが全体的に、細かな模様で埋め尽くされているのに対し、バドミントンやバレーボールは親指の付け根が当たる部分に円形の模様を入れて、バドミントンは大きめに区切り、バレーボールは細かく区切っているのがわかります。その区切りも、バドミントンやバレーボールシューズの方が深く、しっかりと区切られていますね。
横方向の動きが大きい卓球に比べると、バドミントンやバレーボールは、前後左右と均等に動く必要のあるからでしょう。運動特性維合わせたソールデザインになっています。特にバドミントンは後ろに下がる際にかかとを使うので、かかと部分のクッション性は、ずば抜けて高いです。
重量(履いた感じが軽いものから)
ロイヤルフェニックス>ウエーブドライブ>ウエーブメダル>メダルBOA>ウエーブファング
疲労感につながりやすい、履いた際のシューズの重さですが、これもずば抜けてロイヤルフェニックスの勝ちです。シューズのアウター部分にメッシュ素材を多く採用し、全体的な重量の減量につなげています。
ウェーブドライブもかなり軽量なシューズなので、軽いシューズを好む方は、こちらも良いでしょう。
単純に軽さがあれば、疲れないかというとそうではありません。足とのフィット感も大切です。締め付けを自在に変えられるウェーブメダルBOAは、BOAシステムを使っている分、重さはありますが、重さのわりに疲労感は感じにくいです。
それぞれのシューズがもつ重心の位置も異なり、ロイヤルフェニックスは中央部分、ドライブとメダルは前部分、ファングは後ろ部分に重心が寄ります。
クッション性(衝撃吸収力に優れたものから)
ウエーブファング>ロイヤルフェニックス=ウエーブメダル(BOA)>ウエーブドライブ
ここではバドミントンシューズがさすがのクッション性を誇ります。個人的にも、とにかく膝には優しかった印象があります。飛んでも跳ねても踏み込んでも足裏から膝に、衝撃が響くことはなく、足腰の痛みも一番少なかったシューズです。
使用中のロイヤルフェニックスは、軽量でソールも薄めなのですが、クッション性は高いです。ジャンプの多い、バレーボールならではなのでしょう。セッター・リベロ用でも、卓球シューズよりは、クッション性が高めになっています。
卓球シューズに限って選ぶ必要はない
実際にはスポーツ用品店で試し履きしながらシューズは選びましょう。その際に、卓球シューズに限らず、他のスポーツに目を向け、足を通してみることをおすすめします。
ユニフォームやラケットなどと違い、公認マークが必要ないのがシューズのルールです。体育館の床を傷つけないものであれば、どんなものでもとなります。
平野美宇選手が一時、バドミントンシューズを履いていたり、インターハイでバレーボールシューズを見ることもありました。地域の大会では、フットサル用のシューズを履く選手も多いです。トップ選手の中でも、他競技のシューズに目が向いているようですね。
線型によってもシューズ選びを変えてもいいかもしれません。
例えばカットマンや、オールラウンドに広く動き回る選手には、前後の動きも重要になるのでバドミントンシューズを選んでもいいでしょう。前陣へ移動する際には、縦方向への踏み出しが強くなるので、ボールの勢いが増します。
軽さとグリップ力ではバレーボールシューズのセッター用、クッション性をとるならアタッカー用を選ぶといいでしょう。大きめに作られているシューズが多く、ポジション別に細かくシューズが区分されています。卓球シューズではカバーしていないような需要を満たす可能性があるので、今のシューズに不満がでてきたら、バレーボールシューズを漁って見るのも手です。種類が多く、きっとフィットするものが見つかると思います。
バドミントンシューズとバレーボールシューズを見ていたときに、卓球シューズと比べて種類が多いなと感じます。販売しているメーカーも多く、細かく個人の趣向に合わせて選べるのは利点になります。
また、バレーボールシューズに至っては、おつとめ品的な特価品が多く出回っているのも魅力です。定価は卓球シューズと同じなのに、小売価格が抑えられているものが多いので、お財布にも優しいですね。
みなさんも卓球だからと、卓球シューズに縛られることなく、シューズ選びをしてみませんか。屋内競技であれば、見てみる価値はあると思います。バドミントンやバレーボール、フットサルなどいろいろな競技のシューズも見て、自分にあったお気に入りの一足を見つけましょう。
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