シェーク裏裏の選手だと、あまり悩まないラケットの合板構成や素材ですが、異質型、特に薄いスポンジやOXのように打感が直接手に響くようなラバーの場合、合板構成や特殊素材の有無、板厚によって顕著に合う合わないが出てきます。この理由を探っていきます。
私が初めて出会ったラケットは、バタフライのエクスターという、入門用の5枚合板ラケットでした。シェーク裏裏で基本技術を覚えながら、フォア表に変更した際に、こちらも5枚合板のプリモラッツに変更しました。
まだそこまで敏感ではありませんでしたが、5枚合板では表ソフトのうちにくさがあり、相談したところ、スティガのクリッパーウッドWRBを勧められ、当時コーチが持っていた、ヤサカブランドのクリッパーウッドを譲り受けます。これが私の7枚合板デビューです。現在のクリッパーウッドとは板厚が異なり、昔の方が薄いです。
5枚合板ではラケットのどこで打っても柔らかい打感なのに対して、7枚合板は、スイートを外すと硬めの打感が今日はしてきます。
これは合板を作る上で、一番外の木目は縦にしなければならず、合板を組む場合に木目を縦横交互に貼り付けていくと、5枚合板では中芯は縦目になります。対して7枚合板は中芯が横目になるのが特徴です。7枚合板の中芯が横目になる打感に触れてしまうと、異質型はこの不思議な打感に引き込まれていきます。
スイートではしっかり掴む包容力がありながら、敢えてスイートを外した時の硬さが、異質ラバーとよく合います。これを理解してから、クリッパーウッドから15年離れられなくなりました。ヤサカブランドのクリッパーウッドは、今販売されているものより板厚も厚く、マイルドなラケットだったように記憶しています。
当時からドライブマンは5枚か特殊素材の、異質型7枚というのが定説でした。ここに3枚合板や6枚合板という偶数が現れたりとメーカーも試行錯誤します。
異質型にとって大きなラケットの登場は「剛力」です。7枚合板でも板厚が薄く、ウォールナットの硬い打感と中芯の柔らかさがよくマッチした珠玉の一品だと思います。表も粒もアンチも極薄裏ソフトもなんでも行けてしまいます。価格は高いですが、価値は十分です。ただ、使いこなすまで1年くらいかかるのが難しいところですね。
自分が打ってみてよかったなと思うラケットの合板構成や材質、ブレードの大きさやグリップ、重心の位置などを細かく数値化して、理想のラケット探しのたびに出てはいかがでしょうか?合板による飛び方の違いは、また次回。
異質は特に木製合板を選ぶことが多くなるでしょう
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