スポーツ専門の書籍、とりわけ卓球に多いのが「回転の掛け方」「ドライブの打ち方」フットワークのやり方」などの技術本です。形態模写ができる人はいいですが本に出てくる人にはいい打ち方が、自分にとってはいいものとは言えないと言うことが多いです。なぜ卓球には知的な財産をくれる本が少ないのでしょうか。
上手くなると強くなるは違う
フォアハンドで100回ロングが打てます、練習ではドライブ打てます、フォームもそこそこ綺麗です。でもランダムになるとボロボロ、そんな選手多くないですか?
無理に指導書の写真の真似をして自分のフォームを崩すなんてこともあります。
練習相手が綺麗なボールで打ってくるから練習は楽しい、でも試合でのヘニャヘニャボールに負けてしまう。
共通するのは、振り方、ボールの質、形にこだわりすぎて、対人スポーツということを忘れてしまうということです。
「この人そんなに上手くないように見えるけど、毎回勝ち上がってる、不思議」なんていうふうに思うこと選手もいるんじゃないでしょうか?
まだ運動神経と模写力が高く写真や動画で見たものをそのままコピーできる人はマシですが、それも難しい時には、細かな戦術、用具、組み立てで勝つしかありません。ここからは自己発想しながら、考え方を学ぶことが大切です。
なぜイチローは大成した、ゴジラは?
彼らには類稀なる才能がありますが、才能を壊される恐れが何度もありました。振り子打法を直そうとするコーチ、フォームを直して改善するのはごく一部、それなら打ちやすい方で打ってもらった方がいいはず。
私も田崎選手のスマッシュを真似、遊澤選手の反転を真似できましたが、効果は出ませんでした。
当時異色のフォア表ソフトは、幸いなことに真似する相手もいないので、全部が私がスタンダードになれるので、真似はしなくなりました。
ここで、用具の知識、戦術を頭に叩き込み、試合中の引き出しを増やしていきます。自分の学生時代のノートには、ほとんど戦術ばかりが書いてあります。コース取り、サービスからのレシーブの確率、相手の心理状態を見極める方法、こういったものを昇華していくと、成績も良くなっていきます。
そのような戦術や、メンタルスポーツの時代を先取りしていたのが、高島規郎さんの「戦術ノート」や現代では「卓球の教え方の教科書」たちです。
図解は少なく文字多めなので読んで理解するのが難しいとされていますが、これくらい読み込めないと、チェスはできません。
試合前には、イメトレだけして
試合前には私はあまり練習しません、相手の状況を見て、情報集めをします。試合前の相手とのフォア打ちの際には、いつものフォアのアタック8 ではなく、裏ソフトで打ち合います。
ここで相手にバック表の選手と読み間違いをしてもらえれば、一つは勝ちです。相手の序盤はパニックです。
心理学の勉強もしました。相手がどんな心境なのか、何に弱いのかを把握して、なれるまではそこを突き続けます。
このように卓球以外の部分で崩していくことが、勝利への近道です。
卓球は運動神経だけのスポーツではありません。繊細さ、丁寧さ、図太さがないと勝てません。
知的財産コンテンツを多く読んで、頭で勝てる卓球にしましょう。特にジュニア層、中学生にはてきめんです。戦術講座のまとめ記事notesで書いたら需要あるかな。
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