プラスチックボールに変わってから、ラバーに記載されるようになった「プラボール対応」の文字。昔からあるレジェンド的ラバーには、この「対応」の文字はありません。これらのラバーはプラスチックボールでは使用しにくいのか、10年ぶりにスペクトルスピードを使って、プラボールを打ってみました。
プラボールになって変わったこと
改めてプラボールになってセルロイドから変わったことを確認しましょう。
- ボールの回転量が減った
- ボールの跳ね返りが小さくなった、必然的にスピードが落ちた
- ボールが重くなった
これらの変化があり、プラスチックボールでも出来るだけセルロイドと同じような感覚をつけるために登場し出したのが「プラボール対応」ラバーです。しかし、昔からのロングセラー、ヤサカ 「マークV」やTSP「スペクトル」などは、そのまま販売を続けており、プラボール対応とは書かれていません。これらのラバーはプラボールでは使用しにくいのか検証します。
対応の有無はメーカー都合
正直、プラボール対応かどうかは、用具メーカーの宣伝文句と言ってもいいでしょう。レジェンドラバーたちを、プラボールで使用しても何ら問題はありません。
ただし、プラボールになって落ちたスピードや回転量を補うことはできません。セルロイドの時に比べて弾みは悪く感じますし、回転のかかりも弱くは感じます。
このように感じるユーザーが多いため、テンション系ラバーが市場を席巻していますが、レジェンドラバーたちには、新しい良さがあります。
テンション慣れを幻惑できる
スペクトルスピードを久々に使ってみて感じるのは、最近のテンション系表ソフトに対して、直線的にボールが飛び、相手コートで高く弾まないという点です。テンションラバーばかり相手をしている人には、この弾道の変化は慣れません。
使い手側の使いやすさはあまり変わりませんが、受ける側の印象は「やりにくい」に尽きるでしょう。
裏ソフトの非テンションよりも、表ソフトの方が非テンション感が少なく、打感に違和感はありません。パチンと気持ちいい音もなりますし、スマッシュのボールの速さも、セルロイドとあまり変わらないように感じます。
打ったボールは回転が少なく、一直線に飛んでいくのはスペクトルユーザーなら前から体感していることで、弧線、弧線と騒ぎ立てる今のラバー市場では、弧線は無いに等しいですが、それが表ソフトの本来の形です。特にスピード系表ソフトで弧線を求めるのは、個性を殺すことにもなりかねないので、プラボールでより直線状にボールが飛ぶのは、表ソフトユーザーとしてはありがたいことかもしれません。
シェークフォア表やペン表のように、強くミートする戦型なら、あえてテンション表を使わずに、旧世代の表ソフトを使うことで、フォアの威力が際立つ可能性も高いのではないかと感じられました。
まとめ
決してプラボール対応していないから、時代遅れのラバーだとは感じませんでした。むしろ一周回って「新しい」のかもしれません。38ミリから40ミリにボールが変わった時には、大きな用具の転換点となりましたが、プラボールに関してはそこまでの大変革があったとは感じません。むしろ昔のラバーの方がいいことも沢山あるのではないかと感じるほどです。何十年も愛され続けるラバーには、沢山の良いところがあります。特に回転に対して大きな需要を伴わない表ソフトの世界には、永遠のベンチマークとして、「スペクトル」の存在があり続けるのでしょう。
コメント
色々使いましたがやっぱり表はスペクトルが一番でした
投げ上げサーブを使えばキョウヒョウ使いとも対等に渡り合える事が出来、回転は掛かります
またテンションラバー程弾まないからこそブロックの安定感や安心感が他では変えられません
更ににブロックした後にナックルが出るのも良いです
そんな事から表はスペクトルがベストだと考えています