「しなり」とは何かがわかる単板ラケット

※アフィリエイト広告を利用しています

ラケット

単板=しなる 言葉はよく聞きますが、実際に単板ラケットを使うことって、シェークハンドではほとんどありません。そんな中で珍しい、シェーク単板ラケットを打ってみて、「しなる」ということがどういうことなのかを再確認しました。

スポンサーリンク

異次元の球持ちと、打球感

ペンドラの代名詞、単板ラケットは厚さ9mmから10mmの分厚い板一枚のラケットです。多くは檜を使って作られており、柔らかい打球感と、合板では出せない球持ちの良さとしなりが特徴の木材になります。

シェークでは、ペンよりもブレードサイズが大きくなるのと、両面にラバーを貼るため重量面でのネガが大きく、重くなりやすい単板ラケットは、メジャーではありません。

そんな中、85gの重さで収めた単板ラケットがニッタクの雅でした。

スペクトルブルーとファスタークG1を貼って打ってみます。

カコーンと気持ちのいい音と、手に響く打感で、さぞかしボールも走るんだろうなと軽打すると「あれ?弾まない」表でも裏でも、弾まなく感じてしまいました。

合板の中でも7枚で、硬めのラケットを好む私だからというのもありますが、相手のボールの勢いを使えない、自分の力でボールを運んでいく感覚は、初体験で、扱いにくいものでした。

ロングを打って、「あー、これは外れだなぁ」と感じながら、ちょっと距離をとって表ソフトでスマッシュすると

パシュッと軽めの音がなりながら、ボールは相手コートへ直線的に飛んでいく。飛ばないんじゃなかったの?と目を疑いました。裏ソフトでドライブをしても、スイングスピードの乗った打ち方だと、ボールが走り出します。今度は飛びすぎて制御できない。じゃじゃ馬ラケット。

なんだこんなことになるのかを考えた時に出てきた答えは「しなり」でした。

しなりの大きさはボールに威力を与え、プレイヤーの意図を裏切る

ラケットのしなりってなんだろうって思うと、説明するのって難しいんです。ラケットを眺めていてもしなっているところなんてありませんから。

しかし、スイングしてボールを打つとしなります。これにはスイングの強さと、ボールの当たり方が関係しているようです。力がかかった、その先で、しなりが発生し、そのしなりは、自分の想像を超えて強くなります。薄めの5枚合板や、剛力でもしなりを感じて意図しないボールを打ってしまうことはよくありましたが、単板の意図しない加減は、普通じゃないです。

ボールがラケットに当たった瞬間に、ラケットはボールを捕まえて離さない状態になります。このまま遠心力をかけ続けると、ラケットが、かなり後ろからついてくるようになり、いいところまでしなり切ると、強く前に飛び出していきます。この触れてから飛び出すまでの時間が長すぎるのと、一度しなり始まると、アンコントローラブルな状態になり、ボールが飛びすぎてしまいます。

しっかり打ち込めた時にはいいのですが、体勢が不十分だったり、しなりのスイングが出せない時には、ブロックもしにくいほどに弾みません。ただしヘッドを回し始めると、しなって早いボールが出ていきます。

剛力とタイニーダンサーの違いのところでも話しましたが、強すぎるしなりの傾向は、使い手を困らせる要素になり、単純にボールをいかなる方法でもいいから飛ばしてくれというのも競技があった場合は、檜単板ラケットが1位を取るでしょう。

しなりというと防御系技術にも使えそうですが、シェーク檜単板ラケットの「しなり」を起こせるタイミングは、大きくスイングをした後なんです。ブロックやツッツキでは微妙なしなりが、手元のコントロールを狂わせてきます。扱うにはかなり単板慣れした人でないと難しすぎるのです。

早くボールを話したいのに、柔らかい打感と大きなしなりで、いつまでもボールがラケットから離れず、連れて行ってしまう感覚、パチンと打つ私の前陣プレースタイルには合いません。

しなりのテンポの悪さと動力がうまく繋がらない現象

しなるということは、威力のロスがあることに他ならず、意図した飛びに繋がらないだろうなと感じるのです。

剛力よりもタイニーダンサーが良かったのは、独特のエラと板厚の妙による「しなり」の少ならからです。打った瞬間に気持ちよく飛んでいって欲しいのに、ワンテンポ遅れて出て行くとなると、どうにもし難い。

そして今回の雅、価格の面では12000円と、檜単板の中ではリーズナブルな価格帯。どこの誰とは言いませんが、単板ラケットといえば2万3万するのは当たり前。そんな素材でこの値段なので、何かあったかな?と疑問に思うこともありました。

腕、肩、腰、これらのしなりとラケットのしなりを融合させないと打てない、しなり単板。ペチンペチンにはいいですが、弱い球では、死に玉となってしまいます。

私はタイニーダンサーのところに戻ります。しっかりどっしりしたラケットの方が、止めてよし打ってよしとなるのでわたしにはあっているでしょう。

単板は面白かったですが、二度と使うことはないでしょう。ドライブマンになったりしたら考えるかもしれませんが、アタック8と心中するには、単板は無理です。小さくなったタイニーダンサーで、大きなしなりを感じることなく、パチンパチンの前陣卓球を続けていきます。


コメント

タイトルとURLをコピーしました