打ちやすいのに打ちにくい? フレンドシップ729 563【卓球用具レビュー】

卓球

粒高ラバーや変化表ソフトはナックルや回転反転性能で相手を惑わし、ミスを誘発させるラバーです。これらの特徴は相手が打ちにくいボールを出せることですが、同時に使い手の自分にとっても返球が難しいラバーが多いです。そんな変化表の中で今回は、フレンドシップ729の変化表ソフト、563の省チーム用をご紹介します。

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見た目は普通の表ソフト

フレンドシップの表ソフトは、日本を代表する変化表ソフト使い、福原愛選手も使っていたラバーメーカーです。その中でも省チーム用は、中国のナショナルチームに供給されている、品質の高いラバーになります。

今回は、スポンジ硬度38度、厚さ1.2mmのものを使用しました。この他に、ワールドラバーマーケット さんでは1.8mmの取り扱いもあります。

パッケージから出した状態です。トップシート側に向かって、多少の膨らみがあり、チャックを塗った時とは逆側に反り上がっています。

729-563の見た目の特徴としては、横目の粒大きめの表ソフトで、見た感じからは変化表ソフトと感じさせない点がいいところです。試合前にラケット交換をしても、563の存在を知らない人には普通の表ソフトと思わせることができ、変化物のユーザーとしては、情報が漏れないことが、一歩リードできるポイントになります。メジャーどころのアタック8や、粒高ラバー を使うと、「アタック8 か!」「粒高だね」と相手に構えられてしまい、変化ラバーの良さをフルに発揮できなくなります。その点、563は、普通の表ソフトに見えるところが、優秀ポイントです。

粒を拡大すると、変化表ソフトとは思えないほど詰まっています。

こちらがアタック8の表面です。縦目と横目の違いもありますが、粒ひとつひとつの大きさもかなり違い、本当に変化するのかと不安になるほどです。

スポンジは白色で、気泡は少なめ、38度なので、表ソフトとしては標準的か、少し硬めの硬度になるでしょうか。アタック8の標準が40度なので、気持ち柔らかめですね。弾力としては、もちもち感があり、ボールを持ってくれそうな印象です。

打ちやすいのに強烈なナックル

それでは打ってみましょう。これまで貼っていたバーティカル20を剥がして、タイニーダンサーのフォア面に装着します。バーティカル20の薄と比べると、563の1.2mmの方が5g重くなりました。

フォアロングの打感は、スペクトルなどのスピード系表ソフトに近く、変化表ソフトに特有の、粒が早く倒れてしまって、ボールがコントロール出来なくなる感じはありません。正統派の表ソフトのように、パチンパチンと弾けて、なおかつスポンジがボールを持ってくれるので、ポールはしっかりと弧線を描きます。

アタック8ではこういうボールは出ません。粒を倒さないように、軽く弾くか、強めのインパクトでしっかりと粒を倒して、粒高ラバーのドライブのように打たないとボールが飛ばないのです。アタック8は表ソフトというよりも、もはやバーティカル20のような縦目の打ちやすい粒高に近いですね。

変化表や粒高ラバーをフォアに貼ってきた私にとっては、563は変化表ソフトの中で抜群に打ちやすい部類です。ラクザPOのように、フォアでしっかり攻撃できるね!と思える打球感の軽やかさ、変化表ソフトとは思えません。

その昔、アタック8の超軟質スポンジのものを試したことがあり、その時の打感に近いです。この時は、アタック8の変化性能が死んでしまいました。

さて、563はどうでしょうか。打ち手側としては、普通の表ソフトを使って打っている感じ、ですが相手は、ボロボロとネットにボールを引っ掛けます。想像以上に落ちるボールです。アタック8やスペクトルを使っていた時には、直線軌道で「ナックル」というのが目に見えてわかりましたし、打ってる時に、この当たり方はナックルだよねというのがわかりましたが、563では、軽打したボールは尽くナックルです。それも弧線を描きながらナックルになるという新感覚、見た目としては絶対ナックルじゃないでしょ、というボールが、ほとんど回転せずに飛んでいきます。

打たれる相手としては、弧線や飛球線で判断できないので、ミスが多くなります。

ブロックは1.2mmのスポンジ厚が、飛び出しを抑制してくれて非常によく止まります。特に、ボールの勢いを殺すことが簡単で、相手の手元で全く伸びない、飛んで来ないボールを打つことができるので、変化表ソフトの代名詞、ブロックで揺さぶるのがやりやすいでしょう。

ただし、軽打とブロックの球質が似ていて、ナックルの度合いが一定なので、対応の早い相手には注意しましょう。特にナックルを待って狙い撃たれるケースが考えられるので、魔法の変化というよりは、オートマチックにナックルと言った表現が近く、球質の変化を大きく付けたいユーザーには向かないかもしれません。

このラバーの最大の特徴は、変化表ソフトなのに攻撃が楽という点です。1.2mmでも十分なスピードと球威が出て、ミート打法が非常にやりやすいのです。さらに下回転に対しての鈍感さがあって、ツッツキに対する攻撃が非常にやりやすい、そして速いナックルが打てます。正統派の表ソフト攻撃ができて、ボールが変化する、これが563の使い方なのでしょう。シェークバックで、仕掛けていく選手や、私のようなフォアバンドで攻撃的に表ソフトを使う選手には、変化表ソフトのいやらしさを残しながら、こちらは攻撃しやすい、ミスが減るラバーとして、使用できるのではないでしょうか。テンション表とはまた違った飛び方をするので、攻撃の決定率も高くなります。

回転性能は、そこまで高くはありませんが、変化表ソフトの中では、回転をかけやすい部類です。サービスも切れますし、ツッツキ、ドライブもかかります。フラットに打てばナックル、回転をかけると意外としっかりかかるという面で、ナックルの中で揺さぶるよりも、回転量の幅を広く作れて揺さぶれるラバーになっています。

回転がかかる表ソフトではナックルが出にくい、ナックルが出やすいと回転がかからないと言った、今までの表ソフトの概念がぶっ壊れます。ナックル性能が高いのに、回転のかかるラバーは563の他にはないでしょう。

カットマンのバック面で、当て方による変化もつけやすいラバーになると思います。変化表ソフトでも、自分から回転変化をつけていける、自由に使っていける一枚ですね。

まとめ

変化表ソフトとはいえ、その攻撃力は表ソフトの中でも上の部類に入ります。今までに粒細めの変化表ソフトや粒高を使ってきた人には、感動的な打ちやすさを提供し、攻撃の幅を広げてくれるラバーです。スペクトル、アタック8、ラクザPO、これらのラバーを混ぜていいところを残したラバーが563のイメージに近いですね。攻撃したい変化表ソフトユーザーは是非触って欲しい一枚になっています。

現在ゴーズィスーパーショットコンテストに投稿した、私の動画も563で打っています。

http://twitter.com/wataru_s_red29

前陣速攻ができる、変化表ソフトは、後にも先にもこのラバーだけでしょう。

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