異質ラバーとの出会い

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卓球

私は卓球を始めて半年で表ソフトラバーと出会い、その後20年以上付き合いました。現在でも一枚ラバーを使用していますし、異質ラバーから離れるつもりもありません。

20年前にシェークハンドのフォア表ソフト、バック裏ソフトの異質型はまだまだ珍しく、シェークに表ソフト貼るのはバック側、フォア表ソフトはペンが当たり前の時代でした。プロ選手や実業団選手にも目標や参考とする人が極端に少なく、指導書や卓球王国、卓球レポートなどでも参考になる記事は少なかったのを覚えています。

異質ラバーを使うには必ず理由があり、自己決断で異質にするということは少ないのでは無いでしょうか。そこには必ず指導者が介在して、その勧めの元にラバーの変更をする気がするのです。そのため、指導者の判断は責任重大で、その後の卓球人生を大きく左右するものとなります。

私の学生時代の指導者は、ペン表ソフトの選手でした。両面裏ソフトを使っていた頃に、スピードドライブが苦手で、スマッシュの精度が高かったのと、バックツッツキの切れ味が良かったのを見て、フォア表ソフトをすすめられ、私の卓球からドライブでの引き合いや中陣、後陣からの卓球は消えました。今ではできないことはないですが、やはりフォアドライブは苦手です。

当時、表ソフトを選んでいなかったら、20年以上卓球はしていなかったでしょうし、型にはまらず色々な技術を考え出したり、裏ソフトでできることは表ソフトでもできると思って、回転をかける方法を考えたりはしなかったでしょう。

当時の指導者は前例のない私の戦型に対して、柔軟に考えて、表ソフトラバーの基本的な使い方から仕組みまで詳しく教えてくれました。それがなければ、今の卓球スタイルはなかったと思います。

子供達に卓球を教えながら思うことは「この子を異質にしたいな」と思う反面、それが長続きするだろうかと自問自答します。今のプロ選手、ことさら男子に関しては裏裏のシェークが主流です。それは異質では限りなくトップには近づけないことを意味しています。粒高や表ソフトなど、特異なボールが出るラバーは現在のレベルでの勝率を上げることになるかもしれませんが、それが5年先の勝利につながるかどうかはよく考えなければなりません。

女子選手が早々とバック粒やバック表に変えるのは賛成なのですが、男子では裏裏の脅威に慄く日が必ずやってきます。

異質選手が長く卓球をして勝っていくためには、その人にしか考えられない独創的なプレースタイルを作ることが必要です。田崎俊雄選手のカミカゼスマッシュや遊沢選手の反転プレー、最近では卓球王国で話題になっていた、東北大学のペン粒の鵜養選手などは非常に独創的なプレーを確立しています。指導書や参考資料からは読み取れない、実践の中で反復し続けて身につけた異質のプレーが、自分を救う武器になるのです。

これから異質型の選手を育てようとする指導者の方、異質に挑戦してみようという方は、長い間使用するものなのかどうかを将来性を見通して変更することをおすすめします。やはり裏裏の方がやれることは多く、可能性も広がるのは事実です。異質を選ぶリスクと、それに立ち向かえる気持ち、そして今そのラバーが自分らしくいられる最高の用具であれば、楽しい異質の世界へいらして下さい。

コメント

  1. つばき より:

    異質型はテンプレートではかてないんですよね
    何処かを多少犠牲にしてでもそれ以上の代価が必要だと思います
    僕は戦型はペン前陣異質攻守型ですがテンプレートでは日本国内ではとにかくバックでブロックして粘る卓球ですがその卓球は現実では勝てないです
    何故ならどんだけ回転の影響をうけなくても反転能力があっても慣れられるとなんでもないスローボールになり打たれて負けます
    だから逆に粒高で打って打って打ちまくっていたら非常に勝ちやすくなりました
    仮にカウンターされてもブロックは自信が有るので問題ないです
    これで全国出場果たしました
    今は昔の卓球では限界を感じているので粒高での角度フォア打ちバック変化性ショートと裏面バックドライブの卓球をやりたいと考えています

    • 赤井 福 より:

      つばき様
      コメントいただきありがとうございます。
      ペン粒も型にはまってしまうと慣れられて、ブロック一辺倒になり
      相手から見ると怖さがなくなってしまいますね。
      粒高で打つというのは、テンプレートにはない独自の発想で、
      リスクもありますが、メリットも大きくあると思います。
      粒高の選手を教えることもある日常で、私も粒だから打てないということは考えておりません。
      テンプレの中で秀でる技術を見つけ出し、そこを伸ばしながら、テンプレから外れる
      こんなことをトライ&エラーで完成するのが異質だと思います。
      これからもいろいろなご意見いただければ幸いです。
      つたない記事をご覧いただきありがとうございます。

  2.  椿 より:

    今も悩んでいますが粒高を使うべきか表を使うべきかです
    考えて実際やって行く内にドライブの重要度が増して来ます
    安定して打て尚かつ回転が掛かってる為です
    だからラリーで自然と優位になりやすいです
    粒高は絶対的にでは無いですが自身で回転を生み出せない、基本的には相手に回転を掛けさせれば回転が出るラバーですから
    そう考えるとむしろ表の方が現代にあっているかも知れません
    練習次第でドライブを掛ける事出来ますから
    僕は今までずっとペン粒でやって来ましたが「ドライブの重要度」と言う現実に直面した為に表に変えようかと考えています

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