卓球のラバーには赤と黒がありますが、違いを感じるでしょうか?
私は卓球を始めてフォア表になってから、表ソフトで黒は使うなと言われて、フォア表は赤、バック裏が黒でした。
最近、一旦フォアを一枚ラバーにした兼ね合いで、赤ではラケットブレードの文字が透けてしまうので、始めて一枚ラバーですが異質で黒を使いました。逆に裏ソフトは赤になります。数ヶ月して、フォアを一枚から表に戻すタイミングで、色も戻しました。すると、バック裏ソフトで貼ったラバーが、色の違いで打感が変わったことに気がつきました。
貼っていたラバーは剛力快速、厚さは厚です。
始め、赤を貼っていた際、スポンジ自体は硬いのですが、ゴムはそこまで硬くないなと思っていました。以前使っていたのがv15スティフだったからかなとスルーしていましたが、今回黒を貼った時に違いが出ました。黒の方がゴムのしっかり感があります。
赤で使っていた時は、バックスマッシュにしてもドライブにしても、ゴムが縒れてスポンジに食い込んでからボールが出て行く感じで、ちょっとの差ですが、ゴム自体の弱さを感じました。ハードに当てた時に、ラバーが負けてしまう感じです。これまで他のラバーで黒を使っていた時には感じなかった違和感です。
黒に戻した時に、これが解消しました。ゴム自体で飛んでいく感じがあり、パッチンと弾く技術がやりやすくなりました。スイングのスピードを上げても、ゴムが当たり負けしないので、しっかり回転をかけられます。
表ソフトで黒を使った時には、粒の持ち感が強くて、もう少し早く離してくれてもいいのになと思っていましたが、赤に戻して解消しました。
おそらく、ゴムに混ぜる色素の違いでしょう。車のタイヤがなぜ黒いのか、天然ゴムは黒くありません。ゴムは輪ゴムの色をしており、言うなれば茶色です。これを黒や赤にする際に顔料を使います。黒の色素にはカーボンブラックが使われて、カーボンの名の通り、強度が上がります。車のタイヤは減りを少なくしたり、強度を上げるために黒いのです。卓球のラバーでも同じことが言えて、黒のゴムの方が、耐衝撃に対してつよいのでしょう。なのでプロ選手の裏裏の選手は、スイングスピードの高いフォア面で黒を使う選手が多いです。ゴムが縒れないため、思ったインパクトで、思い通りのボールの軌道を描けます。
逆に赤は、カーボンブラックと比べると弱い顔料で、ゴム自体の強度は上がりません。ゴムの持ち感も少なくなり、球離れを早くしたい表ソフトには適しています。
こまかな違いですが、今回、ニッタクの新製品で感じることができました。剛力快速を本来の使い方で、異質面のフォアに貼る時には黒を選んだ方が、ラバーの性能を最大まで活かせるかもしれません。
また、異質ラバーには出来るだけ赤をお勧めします。どうしても赤ではブレードの文字が透けてしまう場合はルール違反になってしまうので、黒を使いましょう。
バタフライでは公式HPに赤と黒の性能の違いはないと明記していますが、私がフォア面に使っているアタック8の製造元である、ラバーの老舗アームストロングでは、色による影響は少なからずあり、スポンジの色を変えることにより性能差を縮めているという話を聞いたことがあります。
もし、お気に入りのラバーで、少し違和感を感じた時には思い切って赤と黒を入れ替えてみてもいいかもしれません。きっと違ったフィーリングを与えてくれてプレーの幅が広がります。
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