速い球と伸びる球

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卓球

今回は、卓球のボールの速度について考えていきます。

スマッシュやドライブなど、攻撃的な技術では、ボールの速さに注目が集まります。より速くボールを打つことで攻撃力が上がったように感じることもありますね。では、速い球とはどんな球でしょう。

打った瞬間、カキーンと音がなって、自分のラケットから速く離れていったボールが、決定力の高いボールなのかというと、そうでもないのです。

ボールの速度は、回転量が少ないほど空気抵抗を多く受けて、失速するスピードが大きくなります。特に、卓球のボールのように、質量が小さく、質量の割には前面投影面積が大きいボールは、失速率がより高くなってしまいます。試しに、ボールに回転をかけずに、大きく前方へ打ち出してみましょう。横からカメラで撮ると分かりますが、ラケットから射出されたボールはみるみる勢いを失い、失速します。

逆にドライブ回転をかけたボールは、手元を離れた時と、相手コートにワンバウンドして相手に届いた時の、スピードの差が少ないです。手元を離れた時はスマッシュのような回転量が少ないボールに対して遅いですが、相手に届くまで失速しない、つまりスピードを維持するのが特徴です。

人間の目はかなり高性能に作ってあって、もののスピードに慣れていきます。特に、スピードが落ちていくものに対しては対応力が高く、速さを感じにくくなるのです。ですから、いくら手元を離れた時の速さが速くても、失速率が大きく、相手のところに着く頃にはかなり減速しているのでは、ブロックするのは容易くなります。逆に、速度の低下幅が小さいドライブのような一定速度を保ってくるボールの方が、普段の物体の失速率を計算している脳からすると、速さを感じる、つまり伸びてくるボールになります。この方が、脳内処理が追いつかないので、相対的に速く感じるのです。

速いボールを打つのではなく、相手に速く感じられるボールを打つ方が攻撃力が上がります。ナックルが揺れて落ちるように、無回転では失速の嵐です。しっかりと回転のかかった伸びるボールで、攻撃力をアップしましょう。

回転がかかったボールは、弧を描きやすく、相手コートに入りやすいのも特徴の一つです。より確実に相手コートに入り、攻撃力も高い伸びるボールを多用していくことで、ジュニア世代から、シニアまで、確実な卓球が身につきます。自分のボールの伸び、感じてますか?

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