平野美宇 VS 陳幸同から見えた、逆チキータの使い方

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卓球

チェコオープン、平野美宇選手惜しかったですね。先程試合が終わり3-4で負け、準優勝となりました。しかしながら0-3から3-3まで追いついた試合運びは圧巻です。今回は、平野美宇選手の進化と、効果的に使っていた逆チキータに注目していきましょう。

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チキータはもはや当たり前のレシーブ

男子はもちろん、女子のトップレベルでも、チキータレシーブは当たり前になってきました。一般層や学生でも、当然のように2球目からチキータを狙ってきます。

もはやバック前に純横下回転を出そうもんなら、もちろんチキータレシーブですけど何か?くらいな感じです。私も敢えてチキータ待ちします。

2球目から先手を取れるチキータは、攻撃的な観点から行けば推奨技術でしょうし、ある程度、相手サービスの回転が読めない場合でも、とりあえず行ってしまえで入るのでしょうが、4球目が早くなる傾向にあります。

チキータからの4球目をどうするのか、相手が合わせたレシーブの場合と、待っていてカウンターの場合と、どちらにしても上回転の速いボールが返ってくるので、早めの戻りと、無理に打ちすぎない合わせが必要になります。

また、自分から横回転を作り出すことにより、相手のレシーブが変化して戻ってくる可能性が高くなることも注意しましょう。

チキータ一発だけではもはや抜けない卓球になってきているので、速さだけではない緩急を織り交ぜたレシーブが他にも必要です。

効果的に使っていた逆チキータ

今回の平野美宇選手を見ていると、逆チキータやサイドスピンツッツキを効果的に使っていました。

非常にバック対バックの打ち合いの多い試合展開の中で、速いラリーで失点した時に、あえてスピードを落とすためのサイドスピンツッツキや、相手がチキータを嫌ってフォア前に出してきたサービスを、逆チキータでフォア側に流すという形が随所に見られました。

加藤美優選手のミユータほどの上回転の強さと速さはないですが、逆を取れる流しのサイドスピンツッツキは、チキータ全盛時代に、緩急をつけて返す一つの方法でしょう。

日本では逆チキータ、ミユータと言いますが、英語の実況はチキータを「バナナ」逆チキータを「ストロベリー」と言ってましたね。平野選手のストロベリーを賞賛してました。

巻き込みサービスユーザーは、逆チキータを使っていきたい

平野美宇選手は基本的に逆横回転サーブを出します。いわゆるフォアの巻き込みサービスですね。この回転を軸にして、ゲームを展開していきます。純横はほとんど使いません。

横回転サーブは、順回転、逆回転ともに相手のツッツキが曲がって返ってきます。その曲がりを予測して3球目攻撃をしないといけません。慣れないうちは、横回転を出すことで、相手のレシーブの変化に戸惑い、3球目が打てなくなる、入らなくなるケースが散見されます。

レシーブでも同様のことが言えます。チキータや逆チキータでサイドスピンをかけたボールは、相手からの返球が変化します。バウンド後に自分に向かって曲がってきたり、逃げていったりするのです。

私自身もそうですが、ほとんどフォアの巻き込みサービスしか使わないので、レシーブでチキータを使うと、慣れない純横回転が残り、4球目や6球目の質が下がることがあります。

その時に使うのが、流し方向のバックのサイドスピンツッツキ、逆チキータです。相手のサービスにかかわらず、自分の好きな逆横回転にボールを変化させることができるので、サービスゲームと同じボールの変化を待てば、得点につながるプレーがしやすくなります。

自分の形になりやすい横回転がどちらの方向なのかを考えて、チキータに固執せず、多く使うサービスと同じ方向に曲げるレシーブを多用した方が、戦い方が安定するかもしれません。

まとめ

今回、巻き込みサービスの名手、平野美宇選手は、勝負所でストロベリーを使っていました。自分のフォアの攻撃成功確率が高いのを見越してのプレーでしょう。

サービスの横回転だけでなく、レシーブの横回転にも注目して、試合の組み立てをしていきたいですね。

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