VICTAS試打祭 vol.2 ZX GEAR IN、ZX GEAR OUTを比較してみました

卓球

今回も卓球ラウンジNOAにて、VICTASラケットの試打をした第二弾です。今回のギアは、VICTASラケットでも新感覚ギアと言われているZX GEARシリーズのINとOUTを比較してみました。インナーカーボンとアウターカーボンの比較で、どこまで差が出るのか、しっかりと検証してみたいと思います。

VICTAS試打祭 vol.1 木材感がしっかり残る特殊素材ラケット QUARTET VFC 

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ZX GEAR INとOUTの概要

ZX GEARは、VICTASが卓球界初の高弾性繊維「ゼクシオン」を使用した、最新技術搭載のラケットです。

ゼクシオンはKBセーレン株式会社が開発した液晶ポリエステル繊維で、工業資材として作られているものになります。ラケットにもよく使われるアラミド繊維よりも、強度・弾性がともに高く、強くしなりのあるラケットになっています。同社のカルテットAFCやファイヤーフォールACと同等の反発を持ちながら、弾性も備えたものになっています。アラミド繊維よりも細かく編み込まれるゼクシオンは、弾性、強度、反発、振動などを、より高度に繊細に調整することができるでしょう。

Zカーボンは、一般的に使われているカーボンに、ゼクシオンを織り込むことにより、反発力を下げながらも弾性(しなり)を大きくし、特殊素材ラケットで嫌われる、打感の硬さや勝手に飛んでいく反発力の大きさを軽減しているため、ユーザーのスイングをしっかりとボールに伝えられるようになっています。

ZX GEAR IN
ラケット素材:木材5枚+Zカーボン2枚
ブレードサイズ:157㎜×150㎜
ラケット厚:5.9㎜
重さ:89g
メーカー希望小売価格:13,200円(税込)

ZX GEAR OUT
ラケット素材:木材5枚+Zカーボン2枚
ブレードサイズ:157㎜×150㎜
ラケット厚:5.9㎜
重さ:89g
メーカー希望小売価格:13,200円(税込)

ラケットスペックでは、大きさも重さも板厚も変わらない2本が、どのような変化をみせるのでしょうか。

硬くなれ!柔らかくなれ!という気持ちが届ているような感じ

それでは、試打に移りましょう。
まずはZX GEAR OUTから打ちました。ラバーはスーパヴェンタスとV15エキストラです。主にV15エキストラで打ちこんでいます。

ミート系技術

アウター系のラケットということもあり、反発力は大きいです。フォアロングを打っていると、想像以上にボールが飛んでいきます。特に、私が普段から特殊素材ラケットを使っているプレーヤーではないので、特殊素材の反発感は大きく感じます。

木材ラケットに比べると、やはりアウターなので打感は感じにくくなります。ラケットが振動する前にボールが飛んでいくので、これに慣れている人は良いのですが、個人的には「打っている感じがしない」状態です。オートマチックにボールが前に飛んでいき、軽く当てるだけでボールを捕まえて飛ばしていきます。

ラバー表面を使って飛ばせる人にとっては、ZX GEAR OUTはフィーリングも合い、気持ちよく卓球ができそうですが、しっかりと食い込ませる、ラケットの中芯まで響かせてボールを打つスイングだと、芯まで到達する前にボールを離してしまうので、思ったよりも早くボールが飛んでしまい、最後のところのコントロールが上手くいなないことがありました。

ボールは、カルテットVFCよりも直線的に飛んでいき、ボールが当たって勝手に上がるという感じではなく、来た弾道をそのまま返していくという感じです。弾き打つよりも、擦れる人の方がラケットの性質として合っている気がします。

ドライブ系技術

直線弾道で飛ぶものの、しっかりとボールに回転がかかっており、必要な分のボールの持ちというのは確保されています。軽く振っても、強く振っても、ボールの持ち感が一定で、常に一定の質を保ったボールが飛んでいくのが良いところでしょう。

カーボンラケットに多い、強い力が無いとしなりを感じないラケットではなく、軽く振っても強く振ってもしっかりとラケットがしなるのは、特殊素材ラケットの中では特異な性質でしょう。スイングの力をしっかりとラケットが受け止めて増幅し、ボールへと伝え切るラケットなので、ガツンとぶつけなくても、ボールは伸びていきます。

回転のかけやすさはそこまで感じませんでしたが、インパクトの感じよりも数倍強く回転がかかっているのには驚きました。逆に自分の力で回転をかけたぞと思う時には、そこまでかかっていないこともあり、リラックスした状態で、優しくボールに触れるプレーヤーの方が、このラケットの良さを引き出せるような感じがします。

アウターカーボンということで、かなりのぶっ飛びギアを想像していましたが、反発力はそこまで大きくなく、バタフライのアリレートカーボンを、もう少ししなりを大きくして弾ませた程度に収まっています。使い手を広くとれる、またしっかりと振り切っても怖くない特殊素材ラケットといったところでしょうか。

強く当てると柔らかくなり、インパクトを弱くするとラケットの硬さを感じる、力に対して呼応してくれるラケットです。ただ硬いだけでもなく、柔らかくしなるだけでもない、使い手の意思を汲み取って、自分を変化させるような、不思議な打感のラケットでした。

インナー素材はこういう使い方だよね、というお手本

ZX GEAR OUTを打ったあと、続けざまにINを打ちこんでいます。

ミート系技術

インナーカーボンといってもカーボンっぽさを感じない、木材合板に近い打感が非常に安心感が高いです。OUTよりも半音程度低めの打球音で、飛び出しもそこまで早くなく、特殊素材ラケット感は強くありません。言われなければ、ちょっと硬めの7枚合板っていう感じですね。

中芯まで完全に響くかというと疑問が残りますが、ボールを運んでいく感じはグリップからしっかりと伝わってきて、木材合板ユーザーとしては安心します。特段柔らかいという感じではないですが、上板から添え芯、中芯と段階的に振動してくるのがわかり、ボールの掴み加減もわかりやすいです。

軽くいなしてあげるような打ち方や、ブロックなどの技術は非常にやりやすく、ボールのコントロールもしやすいものになっています。

木材のみの7枚合板ユーザーが使っても違和感は少ないでしょう。また表ソフトラバーとの組み合わせも面白そうなラケットです。前陣からしっかりと振り込めるプレーヤーや、中陣でのつなぎから戻ってきてのカウンターなどは気持ちよくできそうですね。

ドライブ系技術

これぞインナーラケットとうなりたくなる気持ちよさです。手に響く振動をしっかりと残したまま、ラケットをしっかりとしならせてボールを掴み、ラケットの芯まで響かせて、ロスが出る部分の力を特殊素材でつかみ取り、ボールに伝えている感じが非常に気持ちいいです。

ボールが潰れる感じが無く、いくら強く当ててもしっかりとつかむ感じや、掴みきれなかった時に早めに反発させてボールを運ぶという特殊素材に求める性能がしっかりと出ていて、硬さの中に、柔軟な懐がある、メリハリのあるラケットになっています。

何でもかんでも速く強く、鋭くというラケットスペックが高いものではないのですが、使い手側のスイングの意図を汲み取って、ボールを上手く制御してくれるので、球持ちの長い打ち方も、早く離す打ち方もどちらもできるのが素晴らしいです。

ボールの回転量や速さだけで考えれば、絶対的にOUTの方が数値が高いものが出ていますが、INには、使い手の安心感、快適性という、ボールの数値には表れない性能が含まれています。

木材7枚合板を使っていると、球持ちは良いけど、ここでボールのロスをしていると感じたり、もう少し硬さが残ってくれていればと、ハードヒットをするときに感じることがありますが、その点をインナー素材がしっかりと補って、木材の良さをそのまま残しながらも、足りない性能を補完しているラケットになっています。

個人的には、木材のロスが好きなので、そこも含めてラケットだなと思っていますが、ZX GEAR INは、木材合板の攻撃的にいった時の問題点を、Zカーボンがしっかりと補い、木材の邪魔をしていないラケットだなと感じました。

インナーラケットの特長をしっかりと考え、特殊素材感を強く出さない仕上がりは、まさにインナーラケットってこうあるべきだよねと思える仕上がりです。木材合板から、一つステージを変えたい、でも特殊素材はどうもなぁと考えている人に、このZX GEAR INを使ってほしいです。インナーラケットのもアウターラケットも特殊素材なんだから大きく変わらないよ、と感じている方にも、これ使ってください。このインナーはいい仕事していますよ。

まとめ

今回はZX GEARのINとOUTを比較試打してみました。インナーとアウターの差がしっかりとわかり、インナーだからこういうことをしたい、アウターだからこういう性能を伸ばしたいという開発陣の意図がしっかりと出ているラケットだなと感じました。今までのカーボンインナー、カーボンアウターとは違う、柔軟性のある作り込みと、懐の広い打球感は、まさに新感覚ギアというにふさわしいラケットです。

まとめた試打動画はこちら





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