VICTAS試打祭り vol.3 KOJI MATSUSHITA OFFENSIVE

卓球

卓球ラウンジNOAでのVICTAS試打も今回で3回目です。今回は、カットマンのために製造開発されている、「KOJI MATSUSHITA OFFENSIVE」を試打していきます。便宜上以下では松下浩二オフェンシブと表記します。

VICTAS試打祭 vol.1 木材感がしっかり残る特殊素材ラケット QUARTET VFC 

VICTAS試打祭 vol.2 ZX GEAR IN、ZX GEAR OUTを比較してみました

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松下浩二オフェンシブとはどんなラケットなのか

Tリーグのチェアマンであり、VICTASの取締役会長でもある、日本が誇るカットマンの松下浩二氏の名を冠したラケットです。シリーズには、KOJI MATSUSHITAをベースとして、オフェンシブ、ディフェンシブ、スペシャルと4種類の展開になっています。

松下浩二オフェンシブで、他の3本のモデルと大きく違うのが、上板にマボガニー材を使用している点です。マボガニー材は、高級家具や楽器にも使われる、硬く締まった木材で、加工しやすく、高い耐久性と加工後の木材の変化が小さい素材になります。カットマン用ラケットとしての柔らかさを保ちながら、攻撃の際には、上板のマボガニー材がしっかりと機能し、弾みと反発の良さを兼ね備えています。

ラケットスペックはこちらです。

ラケット素材:木材5枚(特殊素材無し)
ラケット厚:6.0㎜
ブレードサイズ:165㎜×155㎜
ラケット重量:93g
グリップ:ストレート フレア
メーカー希望小売価格:11,000円(税込)

カットマンだけに使わせるのはもったいない

それでは試打に行きましょう。使用したラケットはKOJI MATSUSHITA OFFENSIVEのフレア、ラバーはV15 スティフとカールP2です。遊学館高校の相馬夢乃選手仕様のラケットでした。

ミート系技術(フォアロング、バックロング)

守備用ラケットとタカをくくっていましたが、このラケットはそんなことを微塵も感じさせません。ブレードの大きさは守備用ラケットですが、ボールの持ち感や弾き、反発力は普通の攻撃用ラケットを少しマイルドにしたくらいで、「弾まない」とか「柔らかすぎる」といった違和感が全くないことに驚きました。

打球音もカチンを高めの音がしますし、軽めのタッチで、上板に響かせて打っている時には、扱いやすい攻撃用ラケットのような仕上がりです。

弾きたい時には、しっかり弾けるし、強く当てれば中芯までしっかりとボール食い込み、ボールを持ち上げながら、重いボールが飛んでいきます。ラケット重量がある分、力を入れすぎなくてもしっかりとボールは飛んでいき、かつ相手にとって重いボールになります。

パチンと弾くと、中芯までの大きな食い込みが少なくなり、マボガニー材がしっかりとボールに対してアタックしてくれるので、ナックル気味の低く鋭いボールが出ていきます。柔らかめのラバーであるV15スティフでも、回転をかける打ち方と、しっかりナックルスマッシュする打ち方の両方を実現できる、良いラケットです。

回転系技術(ドライブ、カット)

回転をかけたい時には、ラケットをしっかりと振り、強めにインパクトしてあげることで、中芯と添え芯の柔らかい木材がボールをキャッチして、球持ちよく回転をかけることができます。前陣から、中陣、後陣までどこから打ってもしっかりとボールが飛び、安定してドライブを打っていくことができるので、オールラウンドに引き返しをしていくことができるでしょう。

カットに関しては、主たる戦型ではないので、フィーリングでの話になりますが、しっかりと体幹を作って、スイングもしっかりできれば、低く鋭いボールが飛んでいき、飛びすぎるという感じはありませんでしたが、準備ができていない状態での、早めのボールの離しになってしまうと、ラケットの硬さと、弾みの良さをモロにくらってしまい、ボールが制御できず飛びすぎるという状況になりました。

ビギナーカットマンには、ちょっと扱いが難しいかもしれませんが、中上級層に関しては、攻撃と守備のバランスがしっかりと取れた、優秀なラケットになっているでしょう。

強く当たった時には、ドライブでもカットでも、適度に振動がグリップに対して起きるので、どの程度のスイングをすればいいのか、どうラケットに当たったのかという打球感覚の向上にも良いラケットだと思います。

バック粒や表ソフトを貼っても良いのではないか

ここからは、本来のカットマン用ではなく、他の戦型でこのラケットが利用できないのかという点で、話を進めていきます。

シェークバック粒の最高峰ラケットとして君臨するのがニッタクの剛力です。剛力は、7枚合板のすべてがウォールナット材となっており、硬い打感と、薄い板厚4.9㎜は使い手を選び、粒高との相性はいいものの、薄い板厚でラケットのしなりが大きくなり、ボールが飛びすぎるという感じも否めません。

また、シェークバック粒専用として販売しているラケットが、WRMのチャパリータ氏が作った、OSP社のタイニーダンサー01、02です。

これらのラケットと、松下浩二オフェンシブを比較してみました。

KOJI MATSUSHITA OFFENSIVE剛力タイニーダンサー01タイニーダンサー02
ブレードサイズ165㎜×155㎜160㎜×154㎜160㎜×154㎜160㎜×154㎜
ラケット重量93g100g100g110g
合板構成5枚合板(上板のみマボガニー)均等7枚合板(ウォルナット)均等7枚合板(リンバウッド)均等7枚合板(リンバウッド×ウォルナット交互)
板厚6.0㎜4.9㎜5.6㎜5.6㎜
価格(税抜)10,000円33,000円33,000円33,500円

私自身が、剛力、タイニーダンサー01、02と使用し、現在はタイニーダンサー01改に落ち着いていますが、これらのラケットは、いい意味で尖った性能を持っています。粒高や表ソフトなどの裏ソフト以外のラバーと裏ソフトを組み合わせて、双方の良さを引き出すために、サイズ、重さ、打感、合板構成にまで高くこだわり、プレーヤーから支持されています。

しかしながら、その価格と、ポテンシャルは、一定の覚悟を決めないと手を出せない代物にもなっているでしょう。

やはり、剛力やタイニーダンサーには、このラケットにしかない良さがあり、完全なる代わりを務めるラケットはありません。唯一無二の存在です。

その唯一無二の存在感を、薄くてもいいから少し味わってみたいという方に、この松下浩二オフェンシブはいいのではないでしょうか。ウォルナットウッドほど硬すぎない、マボガニー材一枚と、適度な板厚や弾み、ラケット重量や価格など、カットマンだけではなく、シェークバック粒の選手や、表ソフトユーザーにも使ってほしいラケットです。

実際に、試打した際には、タイニーダンサーで感じた安心感や気持ちの良さに近いものを、少しですが感じることができ、この松下浩二オフェンシブはちょっと似てるのかなと感じました。

前陣でのドライブやスマッシュもやりやすく、飛びすぎないため安心感もあり、相手への重いボールも打ちこむことができる点、粒高を貼っても、ラケットが軽くなりすぎないラケット重量など、前陣攻守を基本とする、バック粒、また変化系表ソフトやシェークバック表、フォア表などの選手でも、打感、フィーリングが気持ちの良いものになるのではないでしょうか。

剛力やタイニーダンサーという名ラケットへの入門編として、異質攻守型の選手に手に取ってもらいたいラケットになっていますし、低価格でおすすめできるものとしては、このラケットがトップに君臨します。

タイニーダンサー01を使う私が、多くのラケットを打ってきた中で、違和感なく打ちこむことができた数少ないラケットの一つでした。

まとめ

カットマンだけでなく、表ソフトや粒高を使う幅広いユーザーに手に取ってほしいラケットの一つ、KOJI MATSUSHITA OFFENSIVE。個人的にはシェークバック粒、前陣攻守にピッタリのラケットだと思います。カットマンだけにつかわせるのはもったいない、良いラケットでした。


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