これに勝る粒高なし?MONKEY試打【卓球ラバーレビュー】

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ラバー

Sauer&Trogerが製造した粒高ラバー「MONKEY」(以下モンキー)。ニヒルな猿のパッケージからは想像できない、超正統派な粒高ラバーでした。想像以上に私が好きな部類の粒高ラバー。相手は長短左右のコース取りや回転の変化に、子ザルのように駆け回るはずです。

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ペナペナシートにしっかりとした粒

咥えタバコにキャップを被った猿、卓球ラバーのパッケージとしては異色すぎる組み合わせで、その名前もモンキーと得たいが知れなさすぎます。

WRMではOXのみの販売、色は赤・黒・ブルーの3色です。

粒目は横で、粒はそこまで高くなく若干細目のように感じます。

左の紫がヘルファイアX、真ん中がモンキー、右の緑がグラスDTecsです。グラスほど粒は太くなく、密でもありません。雰囲気としてはヘルファイアXに似ていますが、ヘルファイアよりも粒自体は細く、そのせいか密度も高くは感じないラバーです。

粒表面の布目はびっしり。触った感じはグラスやヘルファイアよりも粒が硬く倒れにくさを感じます。

また、全体的に光沢感があるシートで、粒の細さを抜きにすると、変化系表ソフトのような雰囲気も醸し出す1枚。指で触っても粒がグニュっとつぶれる感じはなく、オート反転はしなさそうな雰囲気。

シート裏側です。布はなくゴムシートのみ。非常にシートが薄くペラペラです。赤だとラケットの文字が透けるかもしれません。

テンションもかかっていない感じなので、シートが反り返ることもなく、簡単に四つ折りにできてしまう。貼り付けが大変な粒高ラバーです。

シート全体の重さは19.2gです。タイニーダンサー02に貼り付けました(結構なデカラケットです)。カット後の重量は16.4gとなりました。

シートの硬さは32HC。ヘルファイアXが35、グラスが38なので、粒を含めた全体としては柔らかいラバーです。ただ、粒だけ触ると硬い。これがどういう効果を発揮するのか、打っていきます。

とにかく自力で切れる!おさるさんの遊び方は無限大

タイニーダンサー02にMONKEYとエボリューションMX-Sを貼って試打します。ラケット総重量は183.1gです。

まずは、軽くボールを押す、止めるの作業。粒の倒れ感はそこまで大きくないものの、ボールが当たると形状が変化し、長めのボール持ちとともに変化を作り出しているのが分かります。押すにも切るにも長くボールと設置していられるので、コントロールがしやすい。粒をなでるようにボールを動かせば、ほぼミスすることはありませんでした。

ただ、粒目を無視してボールの後ろから当てに行くと、少し硬めの粒が不規則反発するのか、ボールの飛びが大きくなる傾向にあります。このラバーでコントロールするには、少しでもいいのでラケットを動かしてあげる必要がありそうです。

強打をブロックしてみます。まず良いのが回転の影響をほぼ受けない点。ノンテンションなので、グラスのような飛び出しの早さが無く、回転を見て自分で押さえつける必要もありません。開き気味に面を作り、当てればそれで返球できます。当てるだけの打感は、薄めのアンチラバーのようです。多少の変化はあり、回転も残すので、ドライブは下回転になって返っていきます。飛距離はほどほど、ボールはドライブの影響で手元で持ち上がることは無く、当たった面の通りに真っ直ぐ飛び出すため、低くブロックすることができました。

ドライブに対して、自力で切っていきます。落下点に合わせて短いスイングを起こすだけで、ブチっと切れます。手に切れた感覚が残るのもいいところ、さらに弾性が低いので、ボールが短く止まりました。結構強めに切りに行っても、ボールの飛びは抑えられるので、切りながら長短を調整できる選手にはいい武器になりそうです。

逆にボールをいなすかたちで上回転を作り出すスイングで打ってみます。粒の倒れを感じられるので、粒に引っ掛ければ、ドライブも可能。台上で上に振ってナックルフリックのような技術もやりやすいです。コツは粒単体でボールに触る意識を持つこと。ラケットまでボールを食い込ませると、飛距離が出すぎてコントロールしにくくなる傾向が出ました。表ソフトチックにタッチを短くしてあげる方が、ボールは安定しました。

レシーブに関しては文句なしです。回転の残存が大きいので、横回転サーブをレシーブするだけで、ボールがあらぬ方向へ変化します。そしてその飛び方が独特。低い弾道から相手のコートで少し跳ね上がる。

ボールの弾道的には完全に滑っていく動きなのですが、台についた瞬間にピョンと跳ね上がるので、相手の待っている場所よりも短くボールが止まったように感じます。この動きはラバーに当てるだけの際に起きることが多くありました。

切りに行くと、今度は逆に相手のコートで滑っていきます。ただ回転量は多いので、めちゃくちゃ低いボールが切れたまま相手のもとに届くといういやらしさ。

タッチコントロールとラケットコントロールがうまくできる人には、多彩な球が作り出せるラバーになっています。

また、感動したのがカット。振ればしっかり飛距離が出ますし、その弾道は低いまま。ただボールの伸びが無いため、手元の飛び出しが速くなっても失速し、相手コートに収まります。そしてこのボールが切れる。

対ドライブはもちろんですが、表ソフトで打たれたナックルドライブも、スイングして飛ばしていけばしっかりと切れたボールが返球できます。

基本的にはカールP1的な粒ですが、P5(昔のPH)的な粒が乗っかっているので、切るも切らぬも自分次第といった感じ。その上当てただけでもある程度の変化が出るので、粒ビギナーでも使いやすい。

流行りのテンション粒ではないだけで、これはこれで良いし、テンション粒の扱いずらさを全くゼロにしているので、返球率が高い、そのボールは低く切れていると良いところだらけ。

当てるだけでは若干飛ばない(浅く入る)感じがありますが、そういう時には切ってしまえば深く低くボールを送ることもできます。

昔のフリクションスペシャル的な、マニュアル操作ができる粒職人に使わせると大化けする可能性のある粒高ですね。ペラペラのシートですが、粒立ちがしっかりしているので、フェニックスのようなフニャフニャな粒じゃないのが良い。

硬めのそこそこ飛距離が出るラケットに合わせて、全力で振りに行く、カットブロックで相手を困らせる戦い方がしやすいと思います。

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