ついにきた!バドシューと卓球シューズのコラボ「ムービングエース」を徹底解剖【卓球シューズレビュー】

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卓球

ニッタクが今春発売した卓球シューズ「ムービングエース」は、ニッタクとヨネックスが共同開発したシューズです。バドミントンシューズを履きトップ層で活躍する選手も一定数いる中、私としては念願の協業が実現したなと感慨深くなりました。

卓球シューズだけでなく、バドミントンシューズやバレーボールシューズなど、他競技のシューズを履いて卓球をプレーしてきた私が、ムービングエースを自腹購入!(そろそろアタックドミネートFFが寿命なので・・・。)期待に胸膨らませる新シューズの出来はどのようなものなのか、徹底的に分析していきます。

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ベースはバドミントンシューズ?どこに卓球要素が加わったのか

過去に、ミズノのウェーブファングというバドミントンシューズを使っていた私。ヨネックスのシューズも検討していましたが、卓球会場でヨネックスを履くのが違和感だなと、当時はミズノにこだわってシューズ選びをしていました。

これまで色々履いてきたシューズのまとめは「卓球プレー時のシューズ考察 他の競技のシューズは有用か?【卓球用具レビュー」をご覧ください。

さて、バドミントンシューズの一般的な構造をおさらいしていきましょう。

卓球シューズと大きく違うのは、前後の大きな動きに対応すること。また、大きく飛び跳ね、かかとで着地することが多いため、ソールのかかと部分はぶ厚く、衝撃吸収素材も多く使用されています。

また、シューズ自体の硬さがあり、履き口部分が比較的高めに設計されているのも特徴の一つ。足首を守るための工夫が、各所にちりばめられています。

では、これを踏まえてムービングエースを見ていきます。

まずは、メーカー公表のスペックから

アッパーには人工皮革、ミッドソールは合成樹脂を使用し、アウトソールはゴムです。カラーはホワイト一色となり、サイズは22.5㎝から29.0㎝の14サイズ、価格は19,800円(税込)です。

卓球とバドミントンの大きな違いに、縦の動きと横の動きがあります。卓球では圧倒的に横の動きが大きくなるので、横ブレを抑えるためシューズの側面部分に一部硬さの違う素材を使い(ラテラルシェル)、底の部分にはパワーカーボンと呼ばれるカーボン素材を採用。これにより、動きの中でシューズが変形しても、足の形状に追従したまま変形し、アッパー部分が硬くなくてもシューズの形を維持できるようにしているようです。

またカーボンの入ったアウトソールは、シューズ上部の変形に左右されず、床を掴んだ状態で変形しないような工夫がされており、横の動きに対するグリップ力は、これまでのバドミントンシューズよりも大幅に上がっています。

というのが、ニッタクのフレコミです。これが実際にどうなっているのか、履いて動いて確かめてみました。

はじめは違和感があるかも。かかとが上がる構造は何とかしないとダメでは?

卓球シューズからバドミントンシューズに履き替えたときに起こる違和感。その最も大きいものがかかと部分の分厚さです。今作でも、卓球シューズとはいえ元はバドミントンシューズ(桃田選手の使用モデルがベースになっているようです)なので、履いて立ち上がった時に、かかとが上がっている違和感は多くの人が感じると思います。

私としては過去にもウェーブファングで経験していることなので、ある程度スルー出来ましたし、ウェーブファングに比べると、かかと部分の持ち上がりは少なくなっているように思います。足入れしてみて、少し違和感はあると思いますが、じきになれるのであれば、ムービングエースを使用する価値はあると思いますよ。

素足感覚シューズが好きな人は、間違いなく嫌いなシューズ。例えばウェーブドライブシリーズやアタックドミネートFFなど、ソール薄めのシューズ愛用者は、ムービングエースには手を出さない方が良いと思います。

逆に、クッション系の卓球シューズ(ウェーブメダル系)を好む人は、このシューズはおすすめ品です。クッション素材と足首のホールド感は、他のどの卓球シューズよりも上であると私は思いました。

では、細部を見ていきましょう。

まずはアッパー部分。合皮なので布系のシューズよりは硬く感じます。それでも、細かく縫い目を入れているので、屈曲性は高く足の包まれ感は高いです。また、幅広で足先部分も広いので、変な圧迫感が無いのが良いところ。

かかとの部分は合皮を使い、アキレス腱の部分を強くカバー。しかし、履き口は布製で柔らかいため、靴擦れなどは起きにくく、足もくるぶしまですっぽりと入ってくれる感じ。足首の不安がある選手には、これおすすめです。ハイカットとは言えないですが、ミドルローくらいのカットにはなっていて、足全体を包み込む形状は、さすがヨネックスという感じ。これまでのニッタクシューズではない安心感があります。

感心したのはこの部分。シュータン(ベロ)の部分とシューズ本体をしっかりと結ぶベルトがあること。写真の灰色部分です。このベルトがシューズの底につながっており、足を前後に動かしストップさせたときに足の甲から浮き上がり、シューズの中で足が遊んでしまうのを大幅に減らしています。シュータンをアッパー部分と一体化させる卓球シューズはありましたが、シュータン自体が独立しながら、ベルトでつながっているシューズは、私はまだ見たことがありませんでした。こういう細かい部分の積み重ねが、フィット感の向上につながるので、コスト度外視でよくやったなと、称賛したい部分です。

最後に、気になるアウトソール部分。卓球シューズに多い、前後一体型の平たいソールではなく、土踏まずの部分で前後に分かれ、負荷を前と後ろで分散する形を取っています。この形状はバドミントンシューズ独特のもの。卓球シューズやバレーボールシューズは、前から後ろまでつながっているアウトソールが多いので、地面との設置感が初めのうちは希薄になる感じがありました。

ただ、実際に力がかかる部分、具体的には母指球部、小指側の側面、かかとには、グリップ力の高いソールが使われており、動き出しや止まる動作はスムーズです。母指球部分にグリップ力の高いソールを集中していないので、重心をかける位置を極端に内側前方にしなくても、シューズ全体で地面を噛んでくれる感じがあり、好印象でした。

また、正しく立てるシューズか否かですが、かかとの持ち上がりがあるため、少し前につんのめる感じです。この辺はインソールを変えることで改善されそうですが、スイングする際にかかと側で回転する人は、注意しましょう。

さらに極端に前傾姿勢を取る選手も、このシューズでは注意が必要です。自然な前傾姿勢をとれるとニッタクは謳っていますが、かかとが上がり、今まで以上に前傾が加速する可能性があります。

個人的には、土踏まずの部分に重心を置き、ある程度体を立てた状態で打つ人間なので、ムービングエースを履いても、そこまでの違和感はありませんでした。ただ、プレーヤーによっては、特に前重心の人は、よりつんのめる感じが強くなり、打球ポイントのズレやラケット角度のズレにつながる可能性もあります。この辺りは、実際に足を入れてみて、違和感があればやめるという感じで良いと思いますが。

ソール自体は硬めで、削られる量も少なく長持ちしそうな雰囲気。しかしながら、グリップしないと言いうわけではないのが不思議なところ。太目の溝を入れて、ソール前方を7分割していることより、動きの中でソールが変形しても、設置面積を多く稼いでいるのでしょう。

靴ひもをかなりきつく縛り、ソールが浮いてしまうような人でも、この7分割ソールならどこかが設置してくれるので、滑るということも少なくなるのではないでしょうか。

サイズですが、卓球シューズに比べると少し小さく作られています。アタックドミネートFFやロイヤルフェニックス、ウェーブメダルなどで26.5㎝を通常選ぶ私ですが、ムービングエースは27.0㎝を選択しました。

通常よりも0.5㎝大きくするのが、ムービングエース選びの重要ポイントの一つです。

片足の重さは27㎝で267.5gと重めの部類。ウェーブメダルシリーズと同じくらいです。しかしながら、履けば重さは気にならないので、実際の履いた感じはウェーブメダルやウェーブファングより軽量に感じます。

機能性はまずまずだが、これはダメ

おしゃれな卓球シューズが増えていく中で、ホワイトに蛍光イエローとオレンジはどうなんだろうかというのが、個人的なデザインに対する感想。サイドに入った大きなニッタクロゴも、もう少しどうにかならんのかという感じです。

さらに、色もホワイトのみで、選択の幅が無いのが残念。赤を作れとは言いませんが、ブラックやブルー系があっても良かったのではないでしょうか。

私の美的感覚がすべてではないので、これを良いと思う人もいると思いますが、全体的にダサい。ニッタクシューズが人気でないのは、デザインが原因だと思ってしまうのです。

白ベースなら、ミズノのウェーブドライブ0や、TIBHARのスーパーソニックPROライトなど、かっこいいシューズが多い中で、この配色だけがどうも許せない。

ということで、ここまでくるとお気づきの方も多いかもしれませんが、私このムービングエースを「塗装」します。もちろん靴ひもも変え、大きく配色チェンジする予定。

シューズ素材がポリウレタンやメッシュではないので、スニーカーペイントの要領で塗れるから、まぁ良しとしましょう。(素材がポリウレタンだったら絶対に買っていません。塗装できないので)

どんなにいいシューズでも、やはりデザインは大事。特にすぐに履き替えられるものではないので、長く付き合うとすれば、気に入ったデザインのシューズの方が履きたくなりますよね。

ムービングエースのモノがいいのは確定です。ただ、商品力として考えると、イマイチという感じ。ここをどうするのか、ニッタクさんの改善に期待します。

ヨネックスのバドミントンシューズもかっこいいの多いのにな。パワークッションコンフォートとかインフィニティとか。どうしてヨネックスのデザインが入ってこなかったのか、そこまで入ればバカ売れ間違いなかったはずなのにね。

ということで、私のムービングエースがどう変化するのか、そのあたりも楽しみにお待ちください。塗装後にまた、ブログアップします。

 

 

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