遺伝子検査と染色体異常

※アフィリエイト広告を利用しています

不妊治療

ちょっと禍々しい題名になってしまいました。私たち夫婦は、2年間にわたり、3回の顕微授精卵の移植を行っています。最初は着床せず、2回目は20週で死産を決断(胎児の首周りに水腫があり、生命維持が困難となったため)、3回目は着床したものの胎芽が出ず、そのまま自然に流れてしまいました。

スポンサーリンク

自分たちの染色体異常を疑う

妻の脳裏によぎったのは、自分の遺伝子(染色体)異常です。染色体異常というと、障害をもった子供というイメージがわきますが、染色体がちょっと多かったり少なかったりと、全体数が変わってしまえば、体の設計図が変わってしまうので、何かしらの異常が出てしまいますが、どこかが1つ無くて、それが別のところに多くついているという感じで、全体数が合っていれば、問題なく成長することが多いです。このあたりは専門家ではないので、興味のある方は専門家の意見をしっかりと聞いてください。ざっくりとした説明をさせてもらいました。

私自身は、不妊治療専門医で、精液検査をした際に、無精子と診断され、精子が体で作られているのか、そもそもできていないのかを調べる際に、遺伝子検査を行いました。その結果、精子を作るための遺伝子に異常は存在せず、その検査の中で、他の遺伝子にも問題がないことが分かっています。そのため、妻は自分の遺伝子になにかあるから、3回も失敗をしてしまったのだと考えたようです。

やって後悔よりもやらずに後悔が大きい

このページに訪れていただいた方の中には、何回も何十回もチャレンジして、でもダメでという方がいらっしゃると思います。3回だけのチャレンジでこんな発想になってしまってはダメだよ、とお叱りを受けるかもしれません。しかしながら、不妊治療を経験されている方にはわかると思いますが、藁にもすがる思いで、病院へ通い、1ミリでもいい希望の光を求めて治療しています。

 

高い治療費と時間をかけて、やっとのことで妊娠して、でも途中でダメになって、これを何回か繰り返していると、自分自身が立ち上がれなくなってきて、何かのせいにしないと前に進めなくなります。以前に、不妊治療専門医で、妻が自分の遺伝子検査を申し出ましたが、主治医は、「やっても何も意味がない」と検査をさせてもらえませんでした。

今回、機会があって、死産をした産婦人科へ受診をすることができました。出産からは1年以上経過しています。当時の先生はしっかりと私たちのことを覚えていてくれて、遺伝子検査の意味合いや必要性を教えてくれました。

今回のケースは、私自身に何も異常がないことが判明している状態を前提でお話しします。

妻が遺伝子検査をして、「異常なし」「異常あり」という二種類の結果が生まれます。異常なしとなれば、「はい、ではまた不妊治療がんばってね」で終わりです。

トリソミーの発生確率をしっかり学ぶ

異常ありとなった場合、どこに異常があるのか判明するものの、先に述べたように、現在の妻の体の設計図は正常です。ですから、どこかが減っているけれども、どこかで補っているという異常ありです。それと、異常なしの私の遺伝子が組み合わさったとします。

すると、トリソミーが発生する確率は6分の4、つまり3分の2です。トリソミーが発生しない確率は3分の1、つまり妻の遺伝子検査で異常ありと診断されたとしても、子供への影響は3回に1回はありません。産科の先生の話では、これまで2000人以上の人を診てきたが、絶対にトリソミーが子供に出るという遺伝子配列の夫婦のには当たったことがないということです。6分の1で異常なしというケースは2000人いて1人だけ、それほど稀なことだそうです。トリソミーが出ると、早産や死産、そもそも着床しないケースが多いです。設計図が誤った状態だと、そもそも育たないケースが多いということです。

では、絶対トリソミーになる組み合わせはない、何回かに1回は正常に設計図が組み込まれるとわかった上で、検査する意味はあるのか、これはないだろうと我々夫婦は判断しました。

一つは、15万円という高額な検査料です。これだけのお金をかけて、なにもありませんでした、となるのも、問題ありますが、6分の2では問題なく子供は生まれますよと言われるのと、どちらも不妊治療に臨む上での気持ちは変わらないと感じたからです。絶対生むことができないという検査結果が出ることがあると思っていたので、検査をすることを考えましたが、それがないと判明した以上、可能性があればチャレンジするというのが私たちのスタンスなので、15万を検査にかけるなら、不妊治療を1回多くやります。

難しい判断ですが、検査結果がわかって、明らかに不妊治療に対するモチベーションが上がり、加速度的に治療を進めていくことができるのであれば、検査することをお勧めします。ただし、どちらのケースでも臨む姿勢に変わりがないのであれば、治療費に回したほうが建設的だと感じました。

まだまだ世間に認知されない不妊治療、その体や心に与えるダメージと、経済的な大きな負担は見直されなければならないポイントだと思います。もっともっと多くの人が不妊治療について知ってもらい、子供が少ないという前に、子供が欲しくてたまらない人たちに、子供を産む機会を与えてほしいです。自然妊娠できない人たちもたくさんいるのですから。少子化対策としてもっと目が向けられていいはずなのですが。

コメント

タイトルとURLをコピーしました