妊娠20週経過、嚢胞は、子供は

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不妊治療

胎児の首に嚢胞が見つかって1ヶ月以上が経過、嚢胞は日に日に大きくなるばかりですし、嚢胞の大きさと引き換えに、羊水がどんどん少なくなっていきました。

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羊水が無くなる?

羊水は胎児の循環によって成り立っていることを初めて知りました。胎児が飲み込み排泄する、その循環量が一定に保たれて羊水はおなかの中に存在します。我が子は首の嚢胞による循環異常ができているので、水分が体外に排出されずに嚢胞に溜まっていくのと、胎児自身がむくんでしまっている状況です。しかしながら心臓はしっかり動いていますし、顔も手も足もしっかり確認できます。

この時点で先生からは2つの選択肢を出されていました。

1つ目は、このまま妊娠を続けていき、胎児が行けるところまで引っ張って帝王切開で産み、すぐにNICUに入れるという方法。もう一つは、この時点で妊娠を中断し、人工流産(死産)とする方法です。この選択肢が出てきたのは、現在の法律で、妊娠22週以降の人工妊娠中絶ができないからです。

究極の選択

どっちもどっちでリスクは背負います。仮に1つ目の方法で産めたとしても、その後に生きられる保証はなにもないのです。しっかり成長できるかどうかもわかりませんし、なにか障害を負いながら生きていくこともあります。その前に、お腹の中で亡くなってしまう可能性もあります。
引っ張るなら26週以降まで引っ張りたいというのが先生の考えでした。ただし、羊水が激減している現状では、胎児の肺機能がしっかりとしている保証はなく、出産しても呼吸ができない可能性もあるということです。

羊水の無くなってきた子宮の状態で、妻の状態も少し異変が出てきました。胎動を感じると直に子宮に触れられる事になり、痛みが走るというのです。通常、羊水がクッションのような役割をしているので、赤ちゃんが動いてもさほどの衝撃は走らないとのことですが、クッションが無くなりつつある今、動くと痛いというのはもはや普通のこと。この状態であと1ヶ月以上過ごすというのも、考え無くてはならないリスクでした。この子にとって何が良いことなのか、私達にとって何が良いことなのか全くわからないまま、答えを1週間後には出さなければなりません。それは22週の壁が迫っているからです。そこを超えてしまえば、どんなに辛くても、苦しくても、胎児の心臓が動き続ける限り、妊娠は継続します。

戸籍に残ることが生きた証なのか

心臓が動いている状態で出産できれば、その後に亡くなっても出生届が出るので戸籍上には残ります。知り合いの夫婦にも、同じような悩みを経験した方がいて、戸籍上に残すために、リスクをとって産んだというのです。出生後すぐに息を引き取ったようですが、しっかりと戸籍上に登録されたことは、その夫婦にとっては良かったことなのかもしれません。

私達も悩みました。この子が生きてきた証を公証として残してあげることが必要なのかどうか。私達が生きていることで、この子が生きていた証になるのではないか。戸籍に載る載らないというのは、ただの結果であって、この子が命をもって、私達のもとに来たことには変わりはないのではないか。

結論は出ません。毎晩毎晩妻と話をしました。話をするのが嫌になるほど話をして、それでも答えはでなくて。

なにも変わらないまま月日は流れていきました。

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