V11 Extraの出現で、V15 Stiffは必要か? 両者を比較してみた 【卓球用具レビュー】

卓球

今年4月の新製品として、VICTASが送り出してきたV11エキストラ、柔らかい打球感と、軽さが特徴のラバーです。V15エキストラの性能を残しつつ軽量化したということで、人気になってきていますが、これまでV15エキストラの性能をそのままに「打ちやすさ」を求めたラバーはV15スティフでした。キャラクターの似たラバーが、同じメーカーから2枚出てきましたが、この2枚はどう違うのか、比較してみました。

過去記事はこちら
軽さは未来 V15の下位互換ではないぞ! VICTAS V11 Extraレビュー 【卓球ラバー】

VICTAS V15 stiff レビュー

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2枚の基本情報はこちら

V15スティフは、「ハイエナジーテンション裏ソフト」と分類されており、スポンジ硬度が45±3度(ドイツ基準)、厚さの展開は2.0㎜とMAXです。価格は6600円となっています。

対してV11エキストラは「裏ソフト」と分類されており、スポンジ硬度が47.5±3度(ドイツ基準)、厚さは同じく2.0㎜とMAXです。価格は5720円となっています。

V11エキストラにはライトニングテンション技術が搭載されており、V15スティフのハイエナジーテンションとは性質が異なります。V11の場合は、V15のDNAを受け継ぎながら、全く別のシートとスポンジを作り出した形、V15スティフは、V15エキストラの素材を生かしながら、扱いやすい軟性スポンジを入れたというところで、基本スペックとしてはV15 スティフの方が高く設定してあるものと考えられます。価格差も約1000円ほどあり、上位ラバーはV15スティフになります。

柔らかさの種類が違う

どちらもラバーもV15エキストラに比べると、柔らかく軽量になっているのは間違いありません。軽さでいうと、V11エキストラの方が、V15スティフよりも軽く感じます。やはりV15エキストラよりも10%の軽量化は侮れません。

両方のラバーを打ってみると、V15エキストラよりも柔らかい、という一言で片付いてしまいそうですが、柔らかさという概念が異なります。

V15スティフは、スポンジ硬度をV15エキストラやV11エキストラよりも下げており、トップシートの強さを残しつつ、スポンジで柔らかさを出しています。ボールを打ちこんでいくと、強打の際には、コシの強いトップシートがしっかりと生かされ、食い込みを強く出しながら、柔らかいスポンジで包み込むようにボールを運んでくれるラバーです。トップシートをしっかりと使って打てる、ミートの強さとタッチ感があれば、V11エキストラよりも強いボールが飛んでいきますし、強打時の球持ちも長く、安定したボールが飛んでいきます。ただし、ブロック系の技術の時には、しっかりと擦る、もしくは弾くというメリハリがないと、ボールがトップシートの壁を破れなくなり、スポンジに到達することなく失速します。そこで、滑るという現象が起きやすくなるのもV15スティフの特徴です。

 

しっかりとスイングできる中高生から一般ユーザーでも若めの年齢層で、両ハンドドライブをしっかりと振り切れる方が使用すれば、強いボールが行きますが、筋力が十分に備わらないビギナー層からジュニア層、またレディースや年齢層が上の世代では、トップシートの硬さが勝ってしまい、インパクトが弱くなった際にスリップを起こすラバーになってしまうかもしれません。

対して、V11エキストラは、スポンジよりもトップシートで柔らかい打感を引き出しています。新開発のライトニングテンション技術を使ったトップシートは薄くて柔らかくてもしっかりとしたグリップ力を出してくれるので、インパクトの強弱に関わらず、オートマチックに弧線が出るラバーです。柔らかいトップシートを支えるのが、V15エキストラと同硬度のスポンジです。スポンジまでしっかりと使おうとすると、トップシートの柔らかさが気になってしまい、スポンジを押し付けて凹ませるほどのインパクトが出しにくくなります。強いインパクトで打ちこむと、先にトップシートが負けてしまい、スポンジに力が行くころには、シートが支えきれずに飛んでいくという感じです。

しっかりと回転をかけて打ちこむにはとても使いやすいラバーですが、回転をかけることを忘れて、強烈なミートで、粘着ラバーでのドライブのように打ちこむと、シート負けが起きてしまいボールが失速します。逆に軽いタッチで弾いたり、ミート打ちでも力が抜けてタッチの短いスマッシュでは、シートとスポンジがしっかりと両方働いていて、スピードの乗ったボールが打てるというラバーです。

ビギナー層からジュニア、レディースやシニア層まで、非力でも扱えるラバーになっていて、逆に大学生くらいの体が出来ている男子選手がフォアに使うと、インパクトに耐えられなくなるという可能性もあります。

私個人的には、回転系表ソフトとおなじ感じで扱える、V11エキストラをフォアに貼っているほうが打感が似ていて、ミート系の技術もやりやすく好きなのですが、パワーに任せてドライブを打ちこむと、ラバーが負けてしまっている感じは否めないので、フォアで強烈にドライブをかけていくには、V15シリーズくらいのシートの厚さが欲しいなと感じてしまいます。

どちらも柔らかいV15エキストラよりも柔らかいラバーとして売り出されていますが、その柔らかさは定義が大きく違います。回転をかけるための柔らかいラバーを好む時にはV15スティフを、ミート系の技術をやりやすくするための柔らかさを求める時にはV11エキストラを選ぶと、失敗は少ないと思います。

まとめ

V15スティフを残しながらV11エキストラを発売したVICTASの意図が少しわかりました。中陣まで下がるドライブマンには、しっかりと使えるV15スティフ、前陣でも戦う早いピッチの選手には、V11エキストラが好まれるのではないでしょうか。この2つの似たラバー、本質は全く違うものでした。

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