BOAシステム搭載で着脱が楽 ウエーブメダルBOAは正しく立てるシューズなのか 【卓球用具レビュー】

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卓球

伊藤美誠選手が履いていることでも話題の、ミズノウエーブメダルSP3、BOAシステム(ダイヤル式のパフォーマンスフィットシステム)を装着したシューズとしても話題になりましたが、その後継として登場したのが、ウエーブメダルBOAです。今回は、ミズノの新作卓球シューズを、数々のシューズを履いてきた筆者が、様々な目線でレビューしていきます。

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ウエーブメダルBOAとは

光沢感のある紺色と、ショッキングピンクのアウトソールが目を引くデザイン、そして簡単着脱のBOAシステムを搭載した、ウエーブメダルシリーズの最新作です。

シューズの概要は以下の通りです。
サイズ:22.5㎝~28.5㎝
カラー:一色展開
質量:26㎝片方で約295g
シューズ幅:2E相当

現在のミズノが持ち得る、全ての機能を詰め込んだ、卓球シューズとなっています。

BOAシステムが少し変わった

ウエーブメダルBOAの最大の注目点言えば、商品名にもなっているBOAシステムです。スノーボードのブーツによく採用されている、ダイヤルを回すとワイヤーが締め込みを行い、ワンタッチで締め付けを解除できる仕組みになっています。

以前のウエーブメダルSP3では、普通のスニーカーや他の卓球シューズと同じように、シューレス(靴ひも)を結ぶようにワイヤーが通されており、足の甲の部分にクロスを幾度も作りながら、ワイヤーが絞められていきました。

今回のウエーブメダルBOAでは、シューレスが交差する部分は無く、足の甲の部分を覆うようにシューズと同じ素材でカバーがかかったようになっています。BOAシステムのワイヤーは、そのカバーの端につながれており、ワイヤーがカバー部分を引っ張りながら、シューズが絞めつけられていくようになりました。

見た目としては、幼児用のマジックテープのズックという感じです。

SP3よりも、ワイヤー部分の締め付け感が少なくなり、足の甲全体で、広く締め上げられる感じになり、ワイヤーの痛さや、締め付けを強くした際の一カ所への力のかかりは、かなり分散されて、履き心地が良くなっています。

問題点としては、しっかりと甲の部分尾カバーを足にフィットさせてから締めこんでいかないと、シューズの外側部分だけが引っ張られる状態になり、全体に均一に締め付けが起きません。その状態で使用すると、足の外側が浮いた状態で動くことになり、フルパフォーマンスを発揮できなくなるでしょう。締まっていればOKというわけではなく、締め付けがどのようにされているかを把握し、足に対して無理な負荷がかかっていないかを確認しながら使う必要があるでしょう。簡単に締め込みができる構造なだけに、締め付けすぎとシューズの履き方には注意が必要です。

アウトソールは一般的

シューズ全体で見ると、つま先が上がっているわけでもなく、かかと部分が高いわけでもなく、非常に平らで、クセのないアウトソールになります。

正しく立つためのシューズ選び

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正しく立っていると、シューズはどうやって減ってくるのか?シューズを新品に交換【卓球用具コラム】

シューズのアウトソールに関しては、これまで様々なシューズを履き比べて検証してきました。過去記事のリンクを上げておくので、興味のある方は覗いてみてください。

今回の、ウエーブメダルBOAのアウトソールについては、あまり強制力の働かない、自然なソールの作りになっています。アンドロ:クロスステップのように、立ち方を意識させるようなものではなく、履いて立ってみると、ほとんど平面です。つま先からかかとまでの凹凸は、ほとんど感じることは無く、足全体がしっかりと床に接している印象になります。

ソールは厚めでクッション性が高く、反対に床を掴む感覚は少なくなります。同社のウエーブドライブのような、薄い靴底を好む方には好かれないでしょう。腰や膝には優しい印象で、クッションの強いシューズを好む方には、こちらのほうが良いです。

また、ウエーブドライブシリーズや、私が履いていたバレーボールシューズのロイヤルフェニックスと比べると、同じサイズでも少し大きめに感じます。ロイヤルフェニックスでは27㎝の大きさで履いており、ほぼピッタリだったのですが、ウエーブメダルBOAでは少し大きさが余り気味となります。同じミズノだから、サイズ感も同じだろうと考えると、ウエーブメダルシリーズでは、少し大きい可能性があるのでこちらも注意です。

自然に立ち上がった感じでは、少しだけ内側に体重が動かされる感じがし、足裏の母指球の部分に重心が動いていきます。足の外側から蹴りだそうとしたときに、少し違和感が出てきました。動作を止めて踏ん張る際には、自然に母指球に重心が動き、ストップの動作はしやすい印象です。

また、全体的にシューズは重めになります。BOAシステムの搭載もそうですが、ソールが分厚いために、軽量シューズという括りには入りません。ある程度の重さは覚悟して履きこなす必要があるでしょう。

良いインソールが入っている

ミズノシューズのインソールには、毎度のこと困らされてきました。カップ型のインソールが多く、クッション性が低くフィット感が薄いので、毎回ヨネックスのインソールに交換しています。

今回のウエーブメダルBOAでも、同様のことが起きるだろうと、インソールは別で注文していたのですが、シューズから外してみて驚きました。

いつものカップ型のインソールではなく、ちょっとゴム製のような、分厚く柔らかいインソールが入っていたのです。調べてみると、「ミズノプレミアムインソール」というものらしく、ラケット競技のインソールとして別売りしている商品のようです。本体価格は1500円(税抜き)でした。

ヨネックスのパワークッションウェーブインソールほどではありませんが、しっかりと肉厚で、しなっとするほど柔らかく、その辺で売っているスポーツインソールよりも、耐衝撃性やフィット感が高いものになっています。これなら、純正そのままでもあまり不満は出ないでしょう。ただ、私はクッション性がさらにほしいので、取り換えますが。

全てのミズノシューズのインソールがこれになってくれると、取り換える手間が省けますし、シューズのパフォーマンスもより高まるのになぁ、と淡い期待をよせてみることにします。

まとめ

今回の、ウエーブメダルBOAは、「正しく立てる」シューズというよりは、「正しく立っている人」向けのシューズです。強制力が強く働くシューズではなく、現在の自分のパフォーマンスをそのまま発揮させるシューズになります。どんな人が装着しても、さほどの違和感は感じず、快適に過ごせると思いますが、正しく立つ方法をわかっていない人が履いた時には、そのまま体幹は崩れたままです。強制力を働かせたい場合には、クロスステップのようなサポート系のシューズをはいたほうが良いでしょう。

また、簡単に締め付けできるという理由から、BOAシステムを使って、強い締め付けを期待する人は、装着方法をしっかりと確認した上で履いてください。普通のシューレスではありえない段階まで締め付けを行うことができるので、足に強い負荷を与えることにもなりかねません。

手軽に使えるシステムを搭載していますが、履き手の知識や使用方法により、しっかりとパフォーマンスを発揮できない場合もあります。ある意味では履き手を選ぶシューズであるともいえるでしょう。



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