ラクザXのノンスリップシートは、ドライブだけじゃなくミート打ちもしやすいぞ【卓球ラバーレビュー】

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ラバー

ラクザシリーズは、ヤサカのフラッグシップラバーとして、4種類の裏ソフトラバーを展開しています。ラクザ7、9、X、Zと個性の異なる4種類のラバーの中で、ノンスリップシートを搭載したラクザXを使用しましたので、そのレビューを行っていきます。ノンスリップシートは従来までの裏ソフトとどう違うのか、その答えが見つかるはずです。

 

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ラクザXの概要

ラクザXがどういうラバーなのか、その性能数値や特性を見ていきましょう。

 

裏ソフトラバーで、ヤサカのハイブリッドエナジー系ラバーとして展開されているラクザX、スポンジ硬度は45度~50度で、ラバーの厚さは中厚・厚・特厚の3種類を展開しています。

トップシートは、光沢感は少なく、朱色に近い明るめの赤となっています。表面の摩擦感は強く、ノンスリップシートの性能を大きく感じることができるでしょう。
スポンジは白色で、指で触った感じは少し硬めの印象です。

気泡はほとんど確認できず、かなり目の詰まったスポンジになっています。見た目としてはかなり硬そうですが、しっかりとした弾力がある硬さで、カチカチというわけではありません。

 

トップシートとスポンジを合わせた、ラバー全体硬度は49.0HCです。アンドロのラザンターR48と同じ数値になりました。

 

ラザンターR48のレビューはこちらへ

進化ここに極まる andro RASANTER R48 至高のテンション裏ソフト【卓球用具レビュー】

 

ラバー重量は、ブレードサイズ157㎜×150㎜に貼り合わせて、50.2gです。ラザンターR48と比べると1.7g重くなりましたが、フラッグシップ裏ソフトラバーの重さとしては一般的な感じでしょう。

 

ノンスリップシートの恩恵は、回転をかけるためだけではない

ラクザXに搭載されているNSS(ノンスリップシート)は、どんな状態からも摩擦した分だけ確実に回転をかけることを可能にすると、商品説明がされています。実際に、ノンスリップシートを使ってみるとどう感じるのでしょうか。

 

今回の試打アイテム

ラケット:ギャラクシャ(7枚合板) ラバー:ラクザX(厚2.0㎜) NexxusEL Pro43

 

前評判通りに、トップシートがボールを掴む感覚が強く、スポンジに対して無理に食い込ませなくても、ボールに回転が自然にかかり、飛んでいく感じを受けます。

球持ちが良いとか、ボールを触っている時間が長いという感じはないのですが、トップシートが変形して耐えきれなくなるということが少ないラバーだなと感じました。

 

弧線を高く描く系統のラバーではなく、ボールは比較的直線で飛んでいきます。ただ、ラバートップシートが大きく引き攣れる、スポンジにガッチリと食い込むという感じが無く、当たったボールなりに飛んでいくので、手元での操作はしやすく、高い弧線が出なくても、安定してボールを打ちこむことができます。ラバーの変形ロスを極限まで小さくした印象です。

 

ドライブやツッツキなどの回転をかける技術は、かけたい分だけかかるという感じです。回転性能の上限が高く、回転のポテンシャルを引き出すには、相応の筋力と技術力が必要です。

 

ラバー全体の能力を引き出すにはパワーとテクニックが必要ですが、ノンスリップシートの良い部分だけでもいいのであれば、大きな力は必要なくなります。特に、今回の試打で前陣で弾く系の技術に使いやすいのに驚きました。

 

スマッシュやブロック、バックハンドのハーフボレーなどでは、トップシートがボールを掴む力を大きく感じ、トップシートの変形が少ないため打球から手元をボールが離れるまでのタイムラグが少ないので、弾く系の技術で必要な、針の穴を通す1点集中の感覚がつかみやすくなります。

なんとなく触って、なんとなく回転が自動的にかかるという感じではなく、当てた分、かけた分が純粋に反映されるシートは、独特の打球感です。

 

フォアに表ソフトを普段使っている私は、裏ソフトでドライブやスマッシュを打つ際に、ボールの

回転の影響を受ける点と、ラバーのスポンジに食い込みすぎて、ボールを持ちすぎ、予想外に大きく飛び出す点に悩まされます。裏ソフトをずっと使い続けている人には、もはや当たり前の感覚で、これは回転をかけて返すという技術には必要な感覚や性能であるため、裏ソフトラバーのほとんどは、大きく引き攣れを起こし、スポンジにしっかりと食い込むように作られています。

手元での球持ちが良いと言われるラバーは、概ね表ソフトユーザーが普段通りに打ちこむと、大きくオーバーすることが常です。

 

しかしながら、ラクザXに関しては、スポンジの密度が高く簡単に変形しない点と、ボールに対して「面」ではなく「点」で触ることができるため、回転の影響を受ける前にボールを早く手放したいといった要望にも応えてくれます。力の入れ具合や、ボールとのコンタクトを的確にラケットハンドに対して教えてくれるため、自分の感覚と打ちこむボールのズレが少ないラバーとなっています。

 

スリップしないということは、「動力」をロスなく伝えることができるということです。従来のラバーでは、スリップや引き攣れ、変形といった作用で発生していたエネルギーロス(これが良い方向に作用することもある)が、小さくなり、プレーヤーの意思に近い動きをしてくれるので、中陣より後ろでのパワー系の勝負よりも、前陣で時間がない中、修正する時間が短い中で使うほうが、ラバーの真価を体感しやすいのではないでしょうか。

 

回転やスピードの絶対値は、テナジーやディグニクス、V15エキストラ、ラザンターR48などには敵わないかもしれません。しかし、使い手の感覚をそのまま表現できるラクザXの性能は、回転やスピードでは測れない部分に多く隠されています。

 

回転を強くかければ、スピードを速くすれば卓球に勝てるというわけではありません。安定的にある程度強いボールを、より多く返球したほうが卓球に勝てるのです。勝ちに直結する安心感、安定感を、ラクザXで感じてみてはいかがでしょうか。

 


 

 

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