スポンジ硬度は気にしない!エボリューションMX-Dは硬さが武器になるラバー【卓球ラバーレビュー】

ラバー

TIBHARのフラッグシップラバーであるエボリューションシリーズに、新しいラバーが加わりました。サムソノフなどが使用するMX-P、回転量の多いMX-Sに加えて、今回登場したのがMX-Dです。MX-Pの使いやすさをそのままに、MX-Sのような回転量をもつラバーということですが、本当のところどうなのでしょうか。また、他社のテンションラバーと比べてどうなのか、レビューしていきます。

 

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51.5度でも気にならない、MX-Dの魔力

Evolution MX-D(エボリューション・エムエックスディー)様々なところで話題になっていますね。新製品に力を入れていて、特にテンション裏ソフトの評価が高いTIBHAR(ティバー)なので、今回のラバーも楽しみです。

従来のMXシリーズよりも、ちょっとパッケージが濃くなったでしょうか。

裏面はこんな感じです。

それでは、ラバーについてみていきましょう。

まずはメーカー公表のスペックからです。
回転系テンション OFF+
スポンジ硬度 51.5度
厚さ 1.9 2.1
メーカー小売り希望価格7,500円(税込)

税込7,500円は、フラッグシップラバーの中では求めやすい価格帯なのではないでしょうか。最近では1万円とか15,000円のラバーが出てきているので、価格の感覚もおかしくなってきますが。

気になる点としては、スポンジ硬度の51.5度です。これまでMX-Pで最も硬いスポンジが50度でしたから、それを超える硬さ。50度越えは、テンション系でも数は少なくなります。結構硬そうで使いずらそうなイメージですが、実際のところは?どうでしょうか。

ラバー表面です。光沢のあるトップシートで、パッケージの中には、説明書きの紙が入っており、別にラバーを保護する紙がラバーにくっついていました。表面は、少しヌメッとした感じのシートですが、粘着はありません。TIBHARさんのラバーモールド、カッコいいんですけど、中心がとりにくいんですよね(笑)

スポンジは濃いオレンジです。蝶々さんのテ〇〇ーに似てるなぁ。この色、流行なんでしょうか、それともこの色にしないといけない理由があるのか。三維さんのGEAR HYPERもこんな感じのいろでしたね。チャイラバなのに粘着じゃない?中国製テンションラバー 三維 GEAR HYPER

焼き印でプロプレイヤーバージョン、プレミアムと書かれているのは、ちょっとテンション上がります。

気泡は少なめ、かなり引き締まった感じのスポンジです。スポンジ硬度51.5度は、嘘じゃなさそうですね。弾力はありますが、スポンジだけでは結構硬いです。

接着剤の吸い込みは一般的な感じで、多くもなく、全く吸わない訳でもなく。ただ、51.5度という硬度からすると、吸い込みは良い方なのかもしれません。GEWOのネクサスEL50よりは、吸ってくれました。

厚さ1.9で、シートの重さは76.6g、重すぎるという感じではないですね。

ラケットに貼り付けて、カッターで切りましたが、テナジー系統よりは、スポンジはボロボロこぼれないで切れました。切り口断面も綺麗です。

158×149のラケットに貼り付けて、カット後重量は49.9gです。

 

ラケットに貼った状態で、トップシートを含めたラバー全体の硬度を測定したところ、50HCでした。思ったよりも柔らかい。

手元にあるTIBHARラバーで比べると

  • MX-D(1.9) 50HC
  • MX-S(2.1) 55HC
  • クァンタムXプロ(2.0) 47.5HC
  • アウラスプライム(2.1) 50HC

です。他社のフラッグシップラバーで見ると

  • V15エキストラ(2.0) 55HC
  • ファスタークG1(厚) 52.5HC
  • ラザンターR48(2.0) 49.0HC
  • ラクザX(厚) 49.0HC

となります。

 

多くのラバーがスポンジ硬度47.5_49度程度なので、51.5度のスポンジ硬度を持つMX-Dの全体硬度が、いかに柔らかいかわかっていただけるでしょうか。触った感じ、やけにトップシートが柔らかいという感じもしないのですが、不思議なラバーです。

変形率の大きいラバーだと(例えばラザンターR48)、トップシートはモチモチ、ぐにゃんという感じが分かるのですが、明らかにそれよりは硬いシートで、全体硬度も高く出そうなのに。打ってみないと真相は分からなそうです。

MX-D

飛距離は抑えめ、でもスピードも回転もいいぞ

それでは、打っていきます。今回のラケット環境はこちらです。
ラケット:ウルティメイトカーボン
ラバー:ヘキサーピップスフォース(縦目)、エボリューションMX-D(1.9)
ラケット全体重量は177.9gとなりました。

フォアバックの軽打

軽く打ち始めてみると、結構飛ぶな~と感じます。弱い力でもトップシートが変形しているのがわかり、回転もしっかりとかかっています。ポヨンと前に飛んでいく感じで、弾道はそこまで高くないです。回転がかかっている分だけ、ボールはお辞儀して、相手コートに収まっています。カチンと弾きにいくと、初めのうちはオーバーミスが出ました。

飛び方としては、DNAのHやラクザXに似ている感じ。ラザンターR48よりは飛びは少なめです。

弾き系の技術も、シートを使えるように、少しラケットを倒してみると、入っていきます。真後ろからカチンよりも、斜めにラケットを入れて、回転が自然にかかりながら弾く方が、このラバーにはいいようです。

 

強打 スマッシュ&ドライブ

強くインパクトすると、ボールの質が変わりました。ドライブ、スマッシュ共に、飛距離が抑えられ、しっかりと回転がかかります。フォアで大きくスイングしていくとそれなりに飛距離は出ますが、テナジーやラザンターR48のほうが、格段に飛んでいきます。飛びが抑えられ、トップ層以外でも使えそうなラバーだと感じます。

特に、前陣でプレーするコンパクトなスイングの選手には、ピッタリでしょう。対下回転でのバックドライブは、シートがしっかりとボールを持ち上げてくれて、ミスする気配がありません。粘着ラバーのように、簡単にボールが持ち上がります。対上回転には、パチンと弾いても、回転がかかっていて、相手コートの深くまでボールが刺さっていく感じでした。弾道は低く、滑っていくようなボールが出ます。

個人的な感触ですが、MX-SやラクザXなどのノンスリップシートを使っているのに近い感覚です。スリップしないのですが、ラバーが変形しているので、回転もしっかりと生み出し、スポンジまで食わせることで、飛距離が抑え気味に打つことができます。

テンション系ラバーの中では、初めてに近い感触。これまで、深く食わせれば食わせるほどボールが飛んでいくラバーが多かったのですが、インパクトを強くすれば、ある一定距離から飛距離が伸びないのがMX-Dです。

小さなスイングで、強くインパクトし、さらに前陣で早い攻撃を仕掛けていくタイプにはベストだと思います。

台から下がった時には、ドライブで引き合うよりも、ロビングやフィッシュでしのぐほうが、やりやすそうです。フラット系で、ガッチリと回転をかけなければ、飛距離は大きく出るので、下がってもボールは飛んでいきます。

 

台上・サービス

硬いスポンジのラバーなので、台上やサービスはやりやすいです。

飛びの少ないGEAR HYPERからのラバー変更でしたが、台上処理のやりやすさは変わりませんでした。特に、切ったツッツキやストップが、飛びにくいので、台上でしっかりとコントロールでき、細かな作業がやりやすい。切れば切るほど飛ばなくなってくれるので、回転でしっかりと攻めていけます。

シートに引っ掛けてのフリックやチキータも、回転量が多く、弾道が低いので、相手に刺さっていきます。フラットに打つよりも、少し回転をかけてあげることで、このラバーの良い弾道と回転力が使えるのではないでしょうか。

サービスに関しては、切ったものは違和感なく出せます。ナックル系のサーブが、当てるだけになると長くなってしまうので、ラバーのグリップ側に近いところなどで、スイングするけど、ラバーが変形しにくい打ち方をしてあげると、短く収まります。

硬いラバーでも、意外とトップシートの弾力が強いので、回転をかけないボールは、ポコポコと上がってしまう印象です。

一番しっくりくるラバー

学生の現役時代、マークVの皮付という、マニアックな硬いラバーを使っていた私。硬いラバーは好きなのですが、それは、スポンジが硬くて、トップシートに柔軟性のあるラバーなんですね。マークV皮付もトップシートは普通の前マークV、スポンジが皮付で硬いという代物で、それにチャックを塗っていました。

このころの打感に一番近いなと感じたのが、エボリューションMX-Dです。強く打てば飛ばない、ふわっと触ると飛んでいく、回転量とタッチの感覚が似ています。前陣で小さくバックドライブをしながら、ロングボールに対してはフラットに近い角度で打っていく、私のスタイルに合っているようです。

51.5度というスポンジ硬度に対して、「やっぱり硬い方がインパクトが死ななくていいんだよな」という方は、MX-Pを使ったほうが良いと思います。MX-Pの方が強く打った時の飛距離はしっかりと出るでしょう。

MX-Dに関しては、インパクトを出しつつも、距離を飛ばしたくない、前陣速攻の選手におすすめです。特に、前で回転をかける暇がないと悩んでいる方、MX-Dは勝手に回転をかけてくれます。そして強いインパクトに対しても、ラバーが負けないので、上級層にも使えますが、ドライブでガンガン行くよりも、ブロックでかわす、テンポを大切にするプレイヤー向けではないでしょうか。

イメージするに、サムソノフ選手のようなフォアバックのブロックですね。少し下がって引き返すには、少し物足りなさが出ますが、球離れの良さと、回転性能の高さ、そして強く打っても飛びにくい安定感は、前陣卓球にしっくりくるラバーだと思います。

10年以上の時を経て、やっとあの頃のマークV皮付に変わるラバーに出会えた気がします。これまで打ってきたどのラバーよりも、しっくりくるラバーでした。相当良いラバーが出てこない限り、本職のバック面は、ここから変える気はないです。

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コメント

  1. mayu より:

    質問です。
    いつも楽しく拝見しております。
    私(女性)の戦型はフォア表バック裏なのですが、バックのラバーがしっくりしないため日々試行錯誤しています。このラバーを使うにあたって厚さはどれを選択したら良いですかね?(バックはチョリドラとミート打ちが主です。)

    • 赤井 福 より:

      いつもご覧いただきありがとうございます。
      MX-Dは1.9の方が回転はかけやすいですが、しっかり振ってあげる必要も出てきます。
      インパクトの強さにもよりますが、おそらくバックだとやりやすさが出るのは2.1の方だと思います。
      ただし、打球点をの早いブロックがやりやすいのは1.9の方なので、飛び感を求めるか、操作性を求めるかによりますね。

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