踏み込む?踏み込まない?フォア強打の不思議

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卓球

皆さんのフォア強打は、右利きの人は左足を踏み込みますか?体重の移動だけでしょうか?

私たちがジュニアの頃は、今ほどシェーク全盛でもなく、ある程度ペンの選手もおり、指導者はほとんどペン選手だったため、フォア強打の際には、必ず前方へ足を踏み込む方法で練習させられました。

今の若い選手や、ジュニア層を見ていると、上のレベルで戦う子では、大きく踏み込むフォアハンドが少なくなってきています。

もはや時代遅れなのか、それとも必要な技術なのか、考えていきます。

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伊藤美誠選手の回り込み

伊藤美誠選手の回り込みフォア強打の連続写真です。フィニッシュ前の左足は地面から少し浮いているものの、大きく前ではなく、バランスを取るために斜め前に動いています。

馬龍選手は体を開きながら

馬龍選手のフォアドライブ、こちらも左足は浮いてきますが、膝の方向とつま先の方向からすると、体の開きを大きく強くするために、外側に開いていき、体を弓のようにしならせている事がわかります。

現在のトップ選手を見ると、打球方向に真っ直ぐ足を踏み込む選手はほとんどいません。フォアを打ち込む際に前後運動をするのは、年齢層の高い、地方の大会ではよく見ますが、レベルが上がるにつれて絶滅します。

前後踏み込みは時代遅れ

理由は2つあります。一つはボールに対して向かっていくように踏み込む場合、上がるのは打球の初速だけであり、回転量が激減するため。もう一つはインパクトの位置が一定にならず、ミスが多くなる、あるいはニュートラルスタンスに戻るまでの時間が長くなり、ミスが増えるためと考えられます。

20年前と比べると、ボールは大きくなりプラスチック製になって回転量は減りました。同時に弾む接着剤の使用もできなくなり、明らかにボールの初速は落ちています。

ただしプレー領域が前陣主体となり、打球間隔は短くなっているのです。前陣でピッチを上げて広角に攻めていく事が必要になり、ボール自体の初速には何の注目もされなくなってきました。

中間速度から終速に注目が集まり、「伸びる球」をいかに打つかが、現代卓球の攻略のカギです。

伸びる球を打つことがプラボール時代を勝ち上がるヒント

伸びる球に必要な回転量を出すために、全体重を踏み込み足に乗せず、軸足に何割か残しておく打法が注目されます。

丹羽選手のフォアドライブです。軸足に重心が残っているのがわかります。これがないと強い回転がかかりません。

連打、緩急が必要な現代卓球において、踏み込み卓球の10か0かという重心移動はあり得ない動き方なのでしょう。軸足に重心を残せば残すほどドライブの回転は増しますし、前足に移動させた分だけスピードが出ます。

しかし最近のラバーやラケットは、重心移動を大きくとって強くミートしなくても、スピードは出るように設計されています。打ち方によって若干の誤差はありますが、スピードを求めるなら用具でなんとかなるでしょう。厚いスポンジにして、テンションラバーを使えば初速は出ます。この用具で回転をかける事で伸びが生まれ、良いボールが出ていくのです。

スピードと弧線の高さは用具でどうにかなりますが、回転をかけるスイングと重心移動は選手独自の打ち方に左右されます。

プラボールになりスピンの威力が落ちたといえど、卓球は回転スポーツであることに変わりはありません。力を溜めて、前方に放出する分と、回転に転化する分量を考えて、自分の体重を使いましょう。

体重を軸足に残せば残すほど、強い回転をかけられるだけの余力が残ります。スピードに使わなかった分の回転の引き出しが増えるのです。

踏み込むフォア強打を使っている方は、回転量に注意してみてください、相手にとっては早いだけで重い球にはなっていません。重い球を打ち、取りにくさを出すためには溜めるための軸と、全部体重移動しない体の使い方を覚えて、ワンランク上のボールを打ちましょう。

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